テレビCM素材を動画広告でもうまく活用する方法とは?
MZ:動画広告の個別最適だけでなく、デジタルマーケティングの全体最適まで支援するプロダクトを新たにローンチされたんですね。今回アンファーさんは、「VeleT for Search」を活用してどのようなクリエイティブの動画広告を配信していたんでしょうか。
池城:基本的にはテレビCMで使用しているクリエイティブを活用しながら、新たに1つ訴求をバナーで追加したものを配信していました。たとえば、男性用発毛剤「スカルプD メディカルミノキ5」のテレビCMはブランド名の認知とメインメッセージを伝えることを目的としたものになっていますが、そこに商品独自のサービスである「スカルプD ミノキ補償制度」に関する訴求を加えました。
また「スカルプD ミノキ補償制度」以外にも、複数パターンの訴求バナーを用意しました。こうすることで、テレビCMでは対応しきれなかった商品理解の部分まで踏み込んだ施策の実行が可能になりました。
MZ:テレビCMの素材に複数パターンの訴求バナーを追加することで、クリエイティブのA/Bテストを行っていた以外に意識していたことはありますか。
伊藤:プラスワン訴求によるクリエイティブのパターン化に加え、配信時のターゲティングとメディアのプレースメントを掛け合わせた細かな運用を実施していました。
特にターゲティングに関しては、「オーディエンス」「インタレスト・キーワード」「訪問ユーザーリタゲ」「顧客ユーザーの類似拡張」などを動画パターンに合わせて活用することで、運用の最適化を行いました。
新たなインサイトも表面化するように
MZ:池城さんにお聞きしますが、これまでの動画広告の取り組みと「VeleT for Search」では何が違いますか。
池城:深い分析をしてもらえた点ですね。通常だと、動画広告実績の数値にプラスでブランドリフト調査など、数問の質問を聞く程度ですが、「VeleT for Search」では広告実績以外の定量分析やアンケートによる定性調査、インサイト分析など細かなところまで行えるのが大きなメリットだと感じています。
また、これらの分析と日々の運用改善で新たなインサイトを見つけることもできました。当初我々は30~40代のアクティブなビジネスマンをペルソナとして想定していましたが、実際のコンバージョンユーザーを見てみると、意外とインドア派でゲームが好きな方も一定数いたんです。インサイト調査でも、想定しているペルソナとは違った人へのアプローチが有効なことがわかりました。
このように、動画広告の最適化にとどまらず、今後マーケティング施策を立案・実行していく上での新しい気づきを今回の取り組みで得られたので、非常に良かったです。