言いたいことは、始めに持ってくる
本ウェビナーには、セッション中たくさんの質問が集まった。ひとえに、水野氏の信条「手の内をすべてしゃべってしまう」に対し、「もっと本音が聞きたい」と聞き手の心が動いたからだろう。ここでは、ウェビナー運用にまつわる質問の回答をまとめた。
まず、「定期的にウェビナーを視聴してもらうコツは何か?」の質問に対し、中川氏は「成長への実感を持たせること」とアドバイス。たとえば、スタンプラリーのように、ウェビナーを視聴した証を可視化する。その達成が、継続視聴のモチベーションになるのではないかと話した。
続いて、「動画を見続けてもらうための工夫」には、水野氏が回答する。ポイントは、緩急と情報を見せる順番。水野氏は、視聴者を飽きさせないために、ゆっくりとしたナレーションと、そうでない場面を置くことで、テンポの良さを作ることがあるという。そして、届けたい情報は、流れよりも見せたい順に構成すると良い。動画を綺麗に締めるために強いワードを最後に持っていく気持ちや、大切なシーンの前に丁寧にフリを用意しておきたい気持ちはわかるが、それはあくまで作り手目線。視聴者が飽きない順番でつなぐことだけが唯一の正解だそう。
また、「一番ためになる話は最後」と引っ張る方法もあるが、むしろその話を初めに持ってくることが必要だという。すると、終わりにはもっと良いものを用意したい意識が働き、結果としてコンテンツ全体のクオリティが高まるのだ。「編集時、最後に一番良い言葉があると、わざとそれを頭に持ってきて、これに勝てる言葉を再度取りに行く」と水野氏。テレビ番組を見る視点が変わる、ウェビナーとなった。