SHOEISHA iD

※旧SEメンバーシップ会員の方は、同じ登録情報(メールアドレス&パスワード)でログインいただけます

新着記事一覧を見る

おすすめのイベント

おすすめの講座

おすすめのウェビナー

マーケティングは“経営ごと” に。業界キーパーソンへの独自取材、注目テーマやトレンドを解説する特集など、オリジナルの最新マーケティング情報を毎月お届け。

『MarkeZine』(雑誌)

第107号(2024年11月号)
特集「進むAI活用、その影響とは?」

MarkeZineプレミアム for チーム/チーム プラス 加入の方は、誌面がウェブでも読めます

日本郵便「デジタル×アナログ」実証実験プロジェクト(AD)

恩藏教授に聞くコロナ禍でのマーケティング “対面”を補う手段をどう確保するか

デジタル×センサリーでDMの送付効果を高める

――ここまで、コロナ禍でのマーケティングについてお話を聞いてきました。視点を活かしてコミュニケーションのシナリオを設計するときのポイントを教えてください。

恩藏:印象深い事例があります。2019年、「第33回全日本DM大賞」のグランプリに選出された、ディノス・セシールさんのパーソナライズDMの取り組みです。

 2種類の施策があって、1つ目の「カート落ちDM」は、顧客が欲しいと思っているタイミングを逃さずに、パーソナライズされた情報を届けるというものです。具体的には、ECで商品をカートに入れたのに購入せず離脱した顧客に向け、最短24時間でその商品を含め3点の案内が送付されます

 2つ目の施策では、AIを活用して、顧客が購入した商品に似たアイテムを着ている写真をInstagramの一般投稿から抽出して、その着こなしアイテムに近しいものを提案します

キャプション:作品名:最新テクノロジーで自動化へ!パーソナライズされた情報が欲しいタイミングで届くDMクリック/タップで拡大
作品名:最新テクノロジーで自動化へ!
パーソナライズされた情報が欲しいタイミングで届くDM
クリック/タップで拡大

 両施策とも、まさにデジタル×アナログが統合された内容になっており、コンバージョンとレスポンス率を向上させていました。今後のDMの方向性としても、デジタルを活かしながら、今回お話したようなセンサリーの知見を上手く取り入れられるといいのではないでしょうか。

 いろいろな手段が考えられるので、それらをいかに上手く組み合わせ、使いこなせるかが大事になってくるのかもしれませんね。

――最後に、これまでに恩藏先生は日本郵便の「デジタル×アナログ振興プロジェクト」を率いてこられ、様々な事例や成果を出されてきました。そうした事例をセンサリーマーケティングの視点で読み解くポイント、活かしていくためのアドバイスがあれば教えてください。

恩藏:プロジェクトでは、約4年間にわたって、DMとデジタルとの組み合わせによる効果を探る実証実験を行ってきました。

 そこでは、DMとEメールを送付する順序によって効果や受け取る側の感情が変わる“順序効果”の話など、さまざまな学びがありました。どの結果も、普遍化して使える部分が多い内容だと思います。

 これまで蓄積してきた事例をマーケターが読み解くときは、インプリケーション、つまり、その結果をどう実務に生かせるかという視点を意識していただきたい。どうしてその結果になるのか、そのメカニズムや背景を深く理解することが自社のビジネスに応用できることにつながるのではないでしょうか。

日本郵便のデジタル×アナログ振興プロジェクトとは?

 デジタル、データによりコミュニケーション、マーケティングの環境が大きく変わる中、アナログだからこそできること、DMだから伝わることとは何か。デジタルとアナログの組み合わせにより、より心に響くコミュニケーションを実現できるのではないか。日本郵便ではこのような問いをもち、2016年よりデジタル×アナログ振興プロジェクトとして、実証実験、産学連携、その結果を広くお伝えするPR活動を続けています。

 

この記事は参考になりましたか?

  • Facebook
  • X
  • Pocket
  • note
日本郵便「デジタル×アナログ」実証実験プロジェクト連載記事一覧

もっと読む

この記事の著者

畑中 杏樹(ハタナカ アズキ)

フリーランスライター。広告・マーケティング系出版社の雑誌編集を経てフリーランスに。デジタルマーケティング、広告宣伝、SP分野を中心にWebや雑誌で執筆中。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

【AD】本記事の内容は記事掲載開始時点のものです 企画・制作 株式会社翔泳社

この記事は参考になりましたか?

この記事をシェア

MarkeZine(マーケジン)
2021/05/17 11:37 https://markezine.jp/article/detail/35635

Special Contents

PR

Job Board

PR

おすすめ

イベント

新規会員登録無料のご案内

  • ・全ての過去記事が閲覧できます
  • ・会員限定メルマガを受信できます

メールバックナンバー

アクセスランキング

アクセスランキング