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MarkeZine Day(マーケジンデイ)は、マーケティング専門メディア「MarkeZine」が主催するイベントです。 「マーケティングの今を網羅する」をコンセプトに、拡張・複雑化している広告・マーケティング領域の最新情報を効率的にキャッチできる場所として企画・運営しています。

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MarkeZineのマーケティング実践

【実録】MarkeZineのサイトリニューアル戦略 私たちは読者とどんな関係を構築したいのか?

フェーズ3「検証・調整」/競合サイトはどこか?

 フェーズ2で制作したデザインを実装したテストサイトを準備した後は、「検証・調整」のフェーズに入りました。

 当初は、ABテストツールを用いて、パフォーマンスの量的検証をする予定でしたが、より質的検証に重きを置きたいという編集部側の希望により、ユーザーの印象変化やユーザビリティの向上が図られたのかを具体的に検証しました。

 コロナ禍ということもあり、ユーザーテストは実査を「UIscope」を提供するプロジェクトカンパニーへ依頼し、オンライン環境で実施しました。その結果、PCサイトのデザインに関しては高い評価が得られたものの、SPサイトのデザインに関しては、具体的に改善すべき項目が明らかになりました。その結果を受けて、課題の優先順位を定め、UIを再調整しました。

落とし穴:競合サイトはどこか?

 ユーザー調査を実施して得た気づきは、サイトのデザイン改修だけではありませんでした。ユーザー調査の中で、読者が情報収集に利用するメディアを尋ねたところ、そこで挙げられた媒体名は日経電子版をはじめとした一般誌がメインでした。読者の可処分時間を意識すると、ベンチマークすべき競合メディアの捉え方は、私たちと読者の認識にはギャップがあることに気づかされました。

フェーズ4「公開・測定」/対前年比でCVR44.0%向上!

 2021年2月中旬に、MarkeZineのサイトリニューアルを実装しました。ほっとしたのもつかの間、ここからがまた新たなスタートです。実装したUIや機能が果たして読者にとってよいパフォーマンスを発揮しているのか、読者の閲覧行動を阻害していないのかを、「リニューアル直前」と「前年同時期」で、効果を比較検証しました。

グローバルナビゲーションにメガメニューを実装。直感的に“今”読むべき新着コンテンツに出会えるようになりました!

 その結果、対リニューアル前で28.6%、対前年同時期で44.0%、CVR(会員登録率)が大きく向上しました。また、トップページでは、「グローバルナビゲーション」「アリーナ」を起点とする読者の閲覧回遊行動が増加していることも、明らかになりました。

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 一方で、改善点も発見しました。とあるCTAボタンが目立っており、意図しない読者のクリックが発生していたため、すぐにデザインを改善しました。サイトの状態をデータでモニタリングし、改善を重ねていく重要性を身をもって実感しています。

読者にとって、MarkeZineはどんなメディアでありたいのか

 この度のサイトリニューアルを通して、たくさんの学びを得ることができました。パフォーマンスの向上はもちろんですが、「読者の方にとってどんな媒体でありたいのか」、「そのためにどうやって情報を提供していきたいのか」を、編集部全体で突き詰めて考え、ディスカッションを重ねたことが、次のアクションへと続く財産となっています。

 これからも私たちMarkeZine編集部では、現場のマーケターから経営層まで、マーケティングで困った時には全方位的に支援していけるように、「実務」「実践」「再現性」の切り口から世の中に役立つコンテンツを発信し続けていきます!

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この記事の著者

安成 蓉子(編集部)(ヤスナリ ヨウコ)

MarkeZine編集部 編集長
1985年山口県生まれ。慶應義塾大学文学部卒業。専門商社で営業を経験し、2012年株式会社翔泳社に入社。マーケティング専門メディア『MarkeZine』の編集・企画・運営に携わる。2016年、雑誌『MarkeZine』を創刊し、サブスクリプション事業を開始。編集業務と並行して、デジタル時代に適した出版社・ウェブメディアの新ビジネスモデル構築に取り組んでいる。2019年4月、編集長就任。プライベートでは2児の母。

★編集...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2021/04/28 08:00 https://markezine.jp/article/detail/36019

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