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生活者データバンク

アナロジーでアイデア発想 生活価値の転換

新奇性と生活者ニーズを兼ね備えたアイデアとその後のステップ

 事例で紹介したように、対象となるカテゴリーのことを分析し、アイデアを考えるには限界があるが、他のカテゴリーの事例をもとに転換させる方法は、事例を増やすほど思わぬアイデアが生まれやすい。アイデアは「きっかけ」である。そのきっかけを、様々なカテゴリーから転換しカタチにする。しかしそれだけでは、生活者が求めているかどうかわからない。そのため、ターゲットとなる生活者の言葉で抽出し、かつ思い入れの強いモノやコトを題材にする必要がある。新奇性と生活者ニーズを兼ね備えたアイデアだからこそ、生活者自身が思いついたことにワクワクするのである。

 一方、生活者から出てきたアイデアは漠然とし過ぎている、実現が難しい、ターゲットやシーンが限定され過ぎているなど、課題があるものも少なくない。これまでにないものほどハードルが高いのは自然なことである。それらを否定するだけではせっかくの新しい種が芽を出せずに終わってしまう。

 アナロジーをきっかけに生活者がアイデアを発想したように、今度はそのアイデアをもとに商品企画の関係者でワークショップを実施し、実現できるコンセプトやスペックに落とし込む必要がある。ワークショップの実施方法については割愛するが、このワークショップでもアナロジーの考え方を取り入れることで、常識と思っている固定観念が払しょくされ、実現に近づくこともある。新しいことを考える様々なシーンでアナロジーの考え方は有効であり、今後も体系化しながら活用の幅を広げていきたい。

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この記事の著者

小島 賢一(オジマ ケンイチ)

株式会社インテージ カスタマー・ビジネス・ドライブ本部 副本部長

2002年インテージに入社。リサーチアナリストとして数多くのプロジェクトに携わり、中でも商品開発支援を得意とし、ワークショップなどのファシリテーションも務める。2018年よりインテージクオリスに出向し、定性調査全般の指揮をとりながらサービス開発に...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2021/06/03 18:04 https://markezine.jp/article/detail/36347

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