GA4におけるイベントの種類について
第1回でも触れましたが、「イベント」はGA4の核となる概念であり、UAと大きく異なる部分になります。詳しい設定方法の前に、まずはイベントの種類について説明しておきたいと思います。
GA4のイベントには大きく分けて、以下の3種類が存在します。
・自動収集イベント
・推奨イベント
・カスタムイベント
どれも同様にイベントとして計測されますが、それぞれ特徴があります。1つ目の「自動収集イベント」はその名の通り、拡張計測機能さえオンにしておけば自動で計測されるイベントになります。ページビューやスクロールなどがこれに該当します。
次の「推奨イベント」はGoogleが規定している標準・業種別のイベントです。業種共通の標準イベントは「login」「sign_up」などがあり、業種別のイベントはたとえばECなら「add_to_cart」「add_payment_info」などが存在しています。
また、各イベントには推奨のパラメータ(例:通貨は「currency」、金額は「value」、など)もセットで指定されており、より詳細なレポートやその他の機能にも活用できるようになっているため、可能な限りGoogle公式ヘルプにある形式に沿って設定しましょう。そして最後の「カスタムイベント」は、自分で名前を指定して自由に設定できるイベントです。
イベントの設定方法
推奨イベントとカスタムイベントは手動で設定が必要ですが、大きく2通りの設定方法があります。1つはタグを使ってイベントを送る方法、もう1つは管理画面からイベントを作成する方法です。GTMを使ってタグで設定するほうが柔軟性は高いですが、できるだけ手間をかけたくない方には管理画面での設定が簡単でおすすめです。
1.タグ(GTM)を使ったイベント設定
タグを使ったイベント作成でも、GTMを使用するのがおすすめです。GTMでイベントを設定する場合は「タグ追加」をクリックし、タグの種類から「Google アナリティクス:GA4 イベント」を選択します。「設定タグ」のカラムはプルダウンになっているので、先に設定したGA4設定タグを選択します。

次にイベント名に推奨イベントかカスタムイベントを打ち込みます。イベントパラメータやユーザープロパティも任意で設定可能になっています。以下の例では通貨(currency)を日本円(JPY)に、金額(value)を10,000に設定しています。この値の部分はもちろんデータレイヤーなどを使って動的に設定することも可能です。

最後に、任意の場所で発火させるためのトリガーを設定し、タグを保存→GTMのワークスペースを公開したら設定完了です。
2.管理画面からのイベント作成
GA4では、タグを使わずに管理画面上でもイベント設定ができるようになっています。まずは左メニューバーから「イベント」を開き、「イベントを作成」→「作成」ボタンをクリックします。
カスタムイベントのカラムには任意のイベント名を入れます。次に「一致する条件」でイベントを発火させる条件を指定していきます。この条件は自由に設定できるのですが、ここでは例として、特定URLのページビューでイベントを計測する方法をご紹介します。
やり方としては、以下のようにイベント名=ページビューとし、加えてページロケーションで対象URLを指定します。これを管理画面で設定するだけで、特定URLのページビューでイベント計測ができるようになります。

他にも管理画面上で既存のイベントを基にカスタムイベントを設定、もしくは修正することができるので、計測したいイベントを設定しましょう。