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顧客時間と振り返る「Adobe Summit 2021」ハイライト(AD)

「顧客価値の再考」こそDXの原点/顧客時間・岩井氏と振り返るAdobe Summit【後編】

ジムに来ていない時も顧客とつながり続けるためのカスタマージャーニー

 GoodLife Fitnessはパーソナルで最適な体験提供のために、デジタル・ウェアラブルデバイスも展開している。フィットネス時に身につけることで、その活動をジムでもパーソナルでも可視化できるものだ。これらのデジタル顧客接点によって、顧客の状態をトレーナーと共有し、さらなるサービスにつなげていく循環を生み出そうとしている

 これらのテクノロジーによって、トレーナーの接客品質が向上したという。ジムの中でも外でも、顧客のフィットネス体験に常に寄り添い、そのサポートにベストを尽くせるようになった訳だ。

GoodLife Fitnessが提供するウェアラブルデバイス「<製品名>」(出典:<サイト名>)
GoodLife Fitnessが提供するウェアラブルデバイス「MYZONE」(出典:GoodLife Fitness
顧客の状態をトレーナーが確認できるダッシュボード「<製品名>」(出典:<サイト名>)
顧客の状態を確認できるMYZONEのアカウントページ(出典:GoodLife Fitness

 いまやGoodLife Fitnessは多数のデジタルの顧客接点を持つ。刷新されたWebサイト、ECプラットフォーム、70万DLを超えるモバイルアプリ、そしてウェアラブルデバイスなどだ。そしてこれらを一体的なカスタマージャーニーでつないでいる。

 いまや顧客はアプリで情報を見るだけでなく、実際に100万以上のエクササイズに参加しているという。こうしてつながり続けた顧客が、コロナ禍を経てジムにも戻りつつある。ボーン氏は次のように振り返る。

「ジムの体験はもちろん素晴らしい。そして加えてデジタルとのコンビネーションによる体験がいかに強力だったかを、我々は知ることになったのです。デジタルは我々の顧客のリテンションを高め、顧客をアクティブかつ効果的に維持することにつながりました」

 ジムに来ている時だけでなく、来ていない時にもつながり続けるためのパーソナライズされたジャーニーを築き、そこから収益機会を見出していくというビジネスモデルを実現した訳である。

顧客のために「未来の体験」を描くことに挑戦する

 セッションの最後にボーン氏はこう述べた。

「1つ言えることは、不変的なものなど何もないということです。42年前の創業から、我々はとても伝統的なフィットネスのビジネスモデルを維持してきました。しかしいま選択肢は2つしかない。顧客のために『未来の体験』を描くことに挑戦するか、それともただ我々が42年間やってきたことを繰り返し続けるか、ということです」

 コロナ感染拡大が始まって、もう1年半。いや、たった1年半だ。しかしこの短期間で決断をして踏み込んだ企業とそうでない企業の差は大きい。前編で紹介した「Walgreens(ウォルグリーン)」とGoodLife Fitnessは、顧客のために自己変革に踏み切った結果、既にビジネスモデルの変革という新しい地平を見据えているのだ

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システムを制する企業が顧客の信頼を得る

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この記事の著者

岩井 琢磨(イワイ タクマ)

株式会社顧客時間 共同CEO 代表取締役

博報堂DYグループに入社。インストア・プランナー、クリエイティブ・ディレクター、ブランドコンサルタントなどを経て、2012年にコーポレート・コミュニケーション・センターのセンター長に就く。製造業、流通サービス業界を中心に、部署横断型の事業変革プロジェクト、企業ブランディ...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

【AD】本記事の内容は記事掲載開始時点のものです 企画・制作 株式会社翔泳社

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MarkeZine(マーケジン)
2021/07/29 12:00 https://markezine.jp/article/detail/36717

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