転職を踏みとどまったほうがいい人
「逃げの転職」は踏みとどまったほうがいいケースの典型です。
仕事環境、上司との関係、年収など、現職への不満を理由に転職を考えている場合、転職はおすすめできません。運が良ければ、転職によってそれらが改善されることもありますが、転職先でもまた同じ状況に陥る可能性があります。まさに、隣の芝生は青く見える状態です。
ミドル世代の方々には、「その不満をどうすれば改善できるのか」を考えてアクションする力が求められています。その適切な対処ができない人は、面接でも未熟な人だと見られてしまいます。
コロナ禍での一時的な年収ダウン、売上減少によるモチベーションダウンなどの話もよく聞きますが、年収アップやポジションアップが見込めるなどの「条件を優先した転職」は特に注意が必要です。まずは、それらがダウンした原因を特定し、今後市場が回復したり、企業が対応策を講じたりしても改善しないのか冷静に判断しましょう。
どうしても環境の改善が見られずに転職を検討する場合も、キャリアプランを組み立てて企業リサーチをしっかりするという、転職の基礎に忠実に行動することで転職の失敗を回避しやすくなります。
最も危険なのが、「漠然とした現状への不安」で転職を希望するケースです。明確なキャリアプランがない転職をしても、その不安が解決されることはありません。
また、会社で昇格・昇給があると「自分は会社や上司に評価されている。だから転職する必要はない」と考える方もいます。しかし、これは転職を踏みとどまるに正当な理由とは言ません。その昇格の延長線上にマーケターとして理想のキャリアゴールがあるのかどうか、それが一番大事な判断基準です。
