気が付いたらマーケティングをやっていた
MarkeZine編集部(以下、MZ):まずはお2人のご経歴と、現職での業務内容についてお聞かせください。
ペティ:母国であるフランスから来日した後、数年間はフランス語の教師を務めていました。ココネに入社したのは2018年です。最初はパズルゲームアプリのローカライズを担当し、2019年からマーケティング室に所属しています。現在はキャラクター着せ替えアプリ「ポケコロ」と、姉妹アプリ「ポケコロツイン」の新規ユーザー獲得を主なミッションとして、業務にあたっています。
佐藤:私はドリコムからキャリアをスタートし、エキサイト、ディー・エヌ・エーを経て起業しました。スマホ元年とも言える2011年、ディー・エヌ・エーでモバゲーのスマホ移行を推進し、以来10年間100タイトル以上のスマホゲームのマーケティングを担当してきました。2018年に立ち上げたMOTTOでも、スマホゲーム、アプリ、エンタメを中心にクライアント企業のマーケティングを支援しています。
MZ:お2人がマーケティングに携わることになったきっかけを教えてください。
ペティ:新規のお客様を増やしたいという会社の方針を受け、ASO(アプリストア最適化)にひたすら取り組んだことがきっかけです。それなりに成果を得られたこともあり、デジタルマーケティングに興味を持ち始めました。本格的にマーケティングへ取り組みたいと会社に申し出て、現職に至ります。
佐藤:私の場合、スマホビジネスに関わっていたら、結果としてマーケティングの領域に足を踏み入れていました。
マス含めオンオフを経験できるのが醍醐味
佐藤:たとえば、2社目のエキサイトではポータルサイトを運営していたので、情報コンテンツをユーザーに届けるのが仕事です。価値ある情報をどのデバイスでも閲覧できるようにするため、比較的早期からスマホへの対応を進めていました。スマホユーザーにコンテンツを届ける――これぞまさにマーケティングですよね。
ゲームも、早くからスマホに対応していたビジネスモデルの1つです。マーケティングをやるために入社したのではない私のような人が、気が付いたらマーケティングをやっているというのは、インターネットの世界ならではの現象かもしれません。
MZ:ゲームアプリのマーケターだからこそ経験できたことはありましたか?
佐藤:ゲームのマーケティングを通じて、デジタルはもちろん、マスマーケティングやオフラインマーケティングにも関わることができました。テレビCMを打てる商材はそう多くないので、20代でこれらの経験が積めたのは、ゲーム業界にいたからこそだと思います。おかげで、「デジタルとマスを掛け合わせたらどうなるのか」「成果をどう評価すべきか」といった知見を得ることもできました。
ペティ:私は、プロダクトとそれを使ってくださっているお客様を理解することがいかに大切かを学びました。ゲームアプリのプロモーションとは、単にゲームのバナーをWebに表示して、ユーザーが入ってくるのを待つだけはありません。お客様を理解し、そのお客様の潜在ニーズを満たすことができるか、商材であるゲームのユニークさや体験をどれだけ伝えることができるのかが重要です。