7つのクレド(行動指針)で社内にCOHの考えを根付かせる
――購入に至るジャーニーの中で、ブランドイメージを維持するために工夫されていることがあれば、教えてください。
I-neでは、パーパス・ドリブンを重視しています。「なぜこのブランドは存在しているのか」というブランドアイデンティティ部分を明文化して、常に目に付く場所に明記したり、ブランドブックを作り、細かなレギュレーションを明記し、全スタッフに浸透するようにしたりしています。
また、ほぼすべての顧客とのタッチポイントのクリエイティブを、ブランディング本部が主導で進め、ブランドディレクターがチェックするようにしています。さらにCOHの考え方やブランドアイデンティティが社内に浸透するよう、色々な取り組みを行っています。その際、軸となっているのがCOH実現に向けて立てられた7つのクレド(行動指針)です。
CREDO1.ボス目線
その選択、アクションがボス(=顧客)の人生にプラスになるかを常に考えることからはじめよう。
CREDO2.オーナーシップ
気づきや行動は自分ゴト化することからはじまる。会社全体を自分ゴト化して考えよう。
CREDO3.24/7input
いいアイデアを出すにはインプットが重要。常にインプットするマインドを持とう。
CREDO4.Challenge&Commit
一番の近道は大胆に最高理想をイメージすること。できない理由ではなくできる理由を考えよ。
CREDO5.SPEED FREAK
スピードは価値。不確実性が高まる中でネクストアクションするために、早い行動を心掛けよう。
CREDO6.Knowledge&Share
成功・失敗の要因を徹底的に振り返り、ナレッジ化しシェアしよう。
CREDO7.凡事徹底
当たり前のことを徹底してやる。習慣こそが周りを巻き込み社会を巻き込む。
クレドを浸透させるため、社内に「クレド浸透隊」なるチームがあり、週1でクレドにまつわるエピソードを全社に共有したり、クレドクイズを行っています。また各自COHを感じたことがあれば、社内の全社チャットツールに随時書き込めるようになっています。チャットではユーザーからいただいた声や店頭での嬉しいエピソードなども共有されるのですが、それを見ることで自分たちの仕事に自信が持ててポジティブな気持ちが生まれる良い循環ができています。
他にも、全社総会ではCOH動画を上映したり、社長がボスの声を紹介したり、人事評価と紐づけてCOHに貢献するアクションを取ると評価されるような仕組みを作ったり、ブランドチームが使う資料にはブランドアイデンティティをあらわしたページを1枚入れるようにしたりするなど、地道な取り組みを続けているところです。
――そうした取り組みが実を結び、会社全体にCOHの考え方が根付いているからこそ、ブランドに一貫性が出てくるのですね。
そう思っています。あとは社内向けに、それぞれの考え方をまとめたブランドブックやクレドブックを作って全社員に渡していて、時折それを見ながらクレドに基づいた行動ができているかを確認するような意識付けも行っています。
