熱量高いメルカリ利用者との接点に
MarkeZine編集部(以下、MZ):まず、メルカリがInstagramアカウントの運用を強化するに至った背景を教えてください。
池田:メルカリを利用するお客様とのコミュニティ作りの一環で、2019年2月ごろから本格的に運用を始めました。当時Instagramが映え以外の目的で様々な情報を発信できるメディアになりつつあると感じていたので、メルカリのお悩み解消につながるハウツーなどのコンテンツを届けようと考えました。
また、使い方をメルカリが一方的に伝えるだけでなく、お客様に「メルカリでこんな使い方をしている」というUGCを発信していただきたいとも思っていました。
MZ:ほぼコンテンツがない状況だったとのことですが、運用を始めてみて課題と感じていた部分はありますか。
池田:いかにメルカリを利用する熱量の高いお客様とつながれるかが課題でした。当時、メルカリとお客様の接点がお問い合わせと小規模なオフラインイベントしかありませんでした。そのため最初はフォロワー数を増やすよりも、オンライン上でメルカリを利用するお客様と双方向でコミュニケーションができるタッチポイントを増やしたいと考えていました。
徹底したコンテンツ検証とキャンペーンで運用を加速
MZ:今回運用を支援したFinTの田中さんに伺いますが、どのような運用方針でコンテンツを展開したのでしょうか。
田中:まず、メインターゲットである30代から40代の主婦層がメルカリを利用する中で感じていそうな課題を洗い出しました。そして、洗い出した課題から作った検証軸をもとにコンテンツ制作を始めました。ハウツーと言っても撮影や梱包、発送など様々な情報が考えられるためです。
また、メルカリを利用する中で嬉しい体験、購入して良かったもの、売れているもののランキングなどもコンテンツとして展開しました。これらのコンテンツの反応をもとに改善を繰り返すことで投稿のリーチ数を拡大してきました。
加えて、フォロー&いいねでメルカリで使えるポイントをプレゼントするキャンペーンを行い、1回でフォロワーを約9,000人増加させることに成功しました。
池田:コンテンツの内容だけでなく、デザインの検証も進められたのが良かったです。フォントの太さなど細かなところまで検証いただき、始めたころよりも反応が得られる投稿に改善することができました。
田中:具体的には、一目でメルカリが公式で出しているハウツーであることを理解してもらうために視認性を意識して画像内の文字を大きくする、文字数を制限するといった改善を行いました。