広告運用のインハウス化がLINE広告導入のきっかけに
——初めに、御社の事業内容とお二人の担当領域を教えていただけますか?
アルマード 飯田氏(以下、飯田):アルマードは、自社ブランドの卵殻膜美容液『チェルラー ブリリオ』や『オーディ』『TO-Ⅱ』をはじめとする、化粧品やサプリを取り扱う美容メーカーです。顧客層は40~60代の女性が多く、特に50代の方が主なユーザーとなっています。
飯田:元々はテレビショッピングなどをメインの販路としていましたが、ここ数年でEC事業にも力を入れ始めました。我々が所属するアクイジションチームは、ECにおける『チェルラーブリリオ』の新規顧客獲得をミッションとしています。2020年からはインハウスでの広告運用を本格的にスタートし、LINE広告も2020年8月から運用を開始しました。
アルマード 小山氏(以下、小山):私も飯田と同じチームに所属しています。インハウス化をする際、飯田がLINE広告の運用全般を担当し、私がクリエイティブの領域、いわゆるバナーや遷移先のLPなどの制作を行っています。
——広告戦略の方針をインハウスに切り替えたのは、最近のことなのですね。
飯田:そうですね。実は私自身、インハウス化を前提として2020年6月に採用された経緯があります。それまで新規顧客の獲得は、アフィリエイト広告を主な戦略としていました。
インハウス化の狙いは広告運用の安定化
——広告運用をインハウス化された理由をお教えください。
飯田:アフィリエイトに頼った広告運用の場合、運用にかかる手数料や外部パートナーさんへ支払うマージンなども成果単価に含まれるため、どうしてもCPAが高くなりがちです。
成果単価によってアフィリエイターさんのやる気が変わり、月ごとの獲得数に波があるため、私が入社した当時は広告運用の成果が安定しない状況が続いていました。
小山:アフィリエイト広告の運用を外部パートナーさんに依存していると、自社に広告のノウハウが溜まらないこともインハウス化に踏み切った理由の一つです。バナーや遷移先のLPに使用する素材の準備、起用するタレントの選定などをこちらで行っても、肝心の運用を外部に頼ってしまうと、広告効果を判断する基準や知識が得られない、という課題を抱えていました。
——インハウスでの運用によって、広告に関する知見を得て成果を安定させようとしたのですね。LINEも含め、実際に活用されているインターネット広告について教えていただけますか。
飯田:インハウス化にあたり、まずはリスティング広告から着手し、その後にLINE広告を含むディスプレイ系やSNS系の広告を複数同時にスタートしました。現在はリスティング広告、ディスプレイ広告、SNS広告、ニュースメディア系のアプリ広告などを併せて利用しています。状況を見て、今後も出稿媒体は増やしていく方針です。
——出稿先の媒体を選ぶ際の基準はありますか。
飯田:スタート時点では細かい基準を設けず、まずはリーチできるユーザー数が多く、新規獲得が手堅く狙えるメジャーな媒体を選んでいます。
なかでもLINE広告を導入した理由は、8,900万人(2021年6月末時点)という圧倒的な月間アクティブユーザー数を抱え、ユーザーの年齢層も幅広いことから、年齢層の高い当社の顧客層へも間違いなくリーチできるメディアだと考えたためです。
加えて、コミュニケーションアプリでありながら、LINE NEWSはニュースメディアとしての特色も兼ね備えているため、LINE広告をうまく運用してノウハウを蓄積できれば、他媒体への展開もしやすいのではと考えました。