ビジネス成長に貢献する“真のオンオフ統合”への挑戦を続けていく
3つ目の「立場の壁」、これはなんとなく起こりがちな主従関係のことを指す。
「たとえば、案件がどちらから発生したのか、どこがマスのクリエイティブの企画を握っているかによって、タテの関係が生まれるのはよくあることではないでしょうか。ただ立場の壁があるままでは、意見をぶつけあって双方のシナジーを掛け合わせた最適解は導けないと感じています」(中野氏)
電通とセプテーニは協業を通じて、両社のプロフェッショナルが対等に議論できる体制を構築。目的最大化のための気づきや糸口が生まれることを実感できているという。中野氏は「こうしたカルチャーを両社のプランナーやクライアントも巻き込みながら浸透していければ」とした。
4つ目の「ファネルの壁」は、総合/専業それぞれが特定(得意)なファネルに偏りが生じることで、マーケティングファネルの中でのプライオリティがつけられない課題を指す。若月氏によれば、電通とセプテーニは協業を通じてファネルの壁も取り払う取り組みができているという。
「我々は、ファネルニュートラルで捉えながら事業達成のためのプランニングを行います。広告主×電通×セプテーニでユーザーを理解した上で、KGIに対するファネルの中での優先度、課題特定、手段、KPIを3社間で目線を合わせながら進めています」(若月氏)
各社最適な正解を導く
最後、5つ目の「ソリューションの壁」は、統合的なマーケティングを実現するために代理店個社で持っているソリューションを分け隔てなく利用できる状況や環境を作ることで破ることができる。
それによってファネルを通じた一貫したプランニング、ファネルごとに個別最適化していく高度な対応ができるようになったという。
5つの壁それぞれの壁の取り払い方を説明した後、中野氏はこれらの壁を取り払うメリットを解説した。
「これらの5つの壁は、どちらかと言えば代理店側の都合で、広告主には本来関係ないものに見えますが、取り払うことでクライアントへ提供する価値向上、ひいては統合戦略パートナーとしてクライアントのビジネス成長への貢献につながると考えています」(中野氏)
これらの5つの壁は、企業によって取り払う難易度もそれぞれ違うことだろう。中野氏も「真のオンオフ統合をするために、実際には事業フェーズや状況、目的やKPIによって打ち手も変わってくるので、方程式があるわけではない。100社あれば100通りのやり方がある」と語っている。電通とセプテーニは、広告業界の歴史が生んでしまった弊害を壊すために、協業し70社以上と取り組みを行ってきたのだ。
最後に中野氏は、今後の展望を語りセッションを締めくくった。
「電通とセプテーニは、総合戦略パートナーとしてクライアントのビジネス成長への貢献に向き合っていきたいと思います」(中野氏)
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