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変化するInstagram運用 5年目の再定義

ここ5年でInstagramに何が起きた?企業に求められる「ユーザー起点」「コンテンツ型」へのシフト

ユーザーの目的は「映え」「シェア」から「情報収集」へと変化

 Instagramはここ5年間で急激に変化してきました。戦略の主流がコンテンツマーケティングへと変化してきた背景もここにあります。注目すべきは「Instagramを使う目的の変化」「ユーザー行動の変化」「アルゴリズムの変化」の3点です。

 1つ目の「使う目的の変化」を簡単に表すと下記の図の流れになります。

【タップ/クリックで拡大】
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 最初は「インフルエンサーや芸能人のインスタ映え投稿」から始まり、ユーザーは自分の好きな芸能人をフォローし、その人のテレビでは見えない日常を見て楽しむことが目的に。そして徐々に芸能人から一般人にその発信の主体が移っていき、Instagram内で人気の発信者、いわゆる「インスタグラマー」と呼ばれる人たちが台頭し始めます。発信されるコンテンツも多様化していきました。

 「インスタ映え」という言葉とともに急激に人気を得ていったものの、「映え」の文化が強すぎたがゆえに、一般人のユーザーが「気軽にコンテンツを投稿できない」といった負の側面もありました。

 その状況の打開につながったのが、2016年に導入された「ストーリーズ」機能です。24時間経った後は消えるため、より気軽にユーザーは自分たちの日常をシェアするようになりました。Instagramはこの頃から若い世代を中心に「友達とのコミュニケーションツール」としての側面が強まりました。

 そして現在はというとInstagramは「情報収集ツール」として使われています。

 情報収集ツールの変遷として、GoogleのようなWeb検索エンジンでの検索からInstagramなどSNSでの検索へと移行している潮流は、一度は耳にしたことがあると思います。今後コンテンツ発信にInstagramを活用していく上では、その背景までをしっかり理解しなければいけないでしょう。ユーザーがGoogleではなくInstagramを使う1番の理由は「オリジナルデータ」を発見することにあります

 たとえば、コスメを買おうとする時に従来のGoogleで「コスメ おすすめ」と検索すると「おすすめのコスメ30選」のようなランキング記事が上位に表示されます。

 ユーザーとしては、こういった記事を読んでも「多すぎて結局何が自分に合っているのかわからない」、挙げ句の果てには「上位でおすすめされているのはアフィリエイトで信用ならない」と感じることが多いことでしょう。客観性と網羅性が重視されるGoogleの特徴が裏目に出てしまっているのです。

 対してInstagramでは、当然発信する主体のプロフィールが明確です。コスメでいえば、外見的な特徴はもちろん、普段の発信から肌質は「乾燥肌」「アレルギーが出やすい敏感肌」だとわかり、「そんな私が使ってよかった化粧水はこれです!」と情報を限定してくれます。

 当然ユーザーからすれば、どんな人が書いているかわからない情報よりも、自分が普段から参考にしている発信者の、主観的な口コミの方が「信頼できる」のです。そうして自分専用のオリジナルデータ(主観的な口コミ)を参照し、特にいいなと思ったものはフォルダ分けしてコレクションするのです。

 そのため、ファンを集めて成功している企業アカウントも、ホームページ型のアカウントではなく、しっかりと主観的な口コミの入っているようなアカウントにシフトしているのです。

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「ハッシュタグ」よりも「発見タブ」の時代に

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この記事の著者

石川 侑輝(イシカワ ユウキ)

株式会社SAKIYOMI 代表取締役社長
2019年末からInstagram運用事業を新しく開始。自社メディアにて、6ヶ月で20万フォロワー達成などの実績を元に、企業様へのInstagramマーケティング支援をサービスとして提供開始。
2021年にInstagram分析ツールSAKIYOMIをローンチし、累計100社以上350万フォロワー越えのアカウント運用支援に携わる(参考:ブログYouTubeチャンネル)。

 

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2022/01/26 08:00 https://markezine.jp/article/detail/37930

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