ユーザー層が拡大し、マーケティングツールとしても注目を集めているTikTok。本連載ではその最前線を、Pienの森泰輝氏とHADOの田中大雅氏とともに探っていく。3回目となる本記事では、マーケティング成果を創出するために、TikTokを他のSNSとの掛け合わせながらどのように使っていくかを考える。
TikTok最大の強みは、潜在層への拡散力
MarkeZine編集部(以下、MZ):ここまでの記事では、TikTokのプラットフォームとしての特徴と、広告プロダクトについてうかがいました。今回は、マーケティングコミュニケーションツールとしてのTikTokについて、より詳しく教えていただけばと思います。
田中:TikTok最大の強みは、潜在層への拡散力です。つまり、新規ファンの「開拓」に向いているSNSと言えます。TikTokは発信者のフォロワー数に限らず、優良なコンテンツを評価し、適切なユーザーに届ける独自のアルゴリズムを採用しています。そのためInstagramやTwitterといったSNSでリーチするのが難しかった既存フォロワー以外の潜在層に、継続的にアプローチしやすいのです。
しかし、そんなTikTokにも一つ欠点があります。それは、資産性が低いこと。アカウントに“ファン”が溜まりづらいのです。TwitterやInstagramに比べて、既存フォロワーとのコミュニケーション接点が少ないため、ファンになってもらうためのハードルが高く、ある日急に再生数が落ちたり、動画によって再生数が全然違ったりといった変化が起きることがあります。
田中:だからこそ、マーケティングにおいては、TikTokと他のSNSを掛け合わせて運用することが鍵になります。逆に資産性が高いのは、InstagramとTwitterです。TikTokとYouTubeでリーチをどんどん広げて新規層を獲得し、Instagram、Twitterに流れてもらい、フォローしてもらう。これが現時点ではもっとも理想的なサイクルですね。
TikTokで初速を上げるとInstagramも伸びていく
森:よくTikTokの動画の続きをYouTubeに置いて遷移させる設計がみられますが、YouTubeとTikTokはともに新規集客が得意で資産性がないプラットフォームなので、お互いに獲得した新規客を流しあうのは得策ではないと思います。田中さんが言う通り、YouTubeとTikTokでそれぞれ集めたユーザーをInstagramなどに誘導するのが、定石です。
田中:たとえば当社で運用している「ギフト侍」(@gift_zamurai)は、TikTokのフォロワーが約21万に対して、Instagramは5.8万ぐらいです(2021年12月29日時点)。流入としては、Instagramからの検索が7割、TikTokが3割。ライブ配信なども行っていないので、何もしなくても1.7万程度はTikTokから流れてきてくれた感じです。
森:ギフト侍は最近、Instagram、LINEでのフォロワー数の伸びが加速していますよね。Instagramは一定数のフォロワーがいないとなかなか伸ばしにくいので、まずはTikTokからの流入でInstagramのフォロワー数を一定まで増やしていくのがおすすめです。逆に一定数を超えると、Instagram内でフォロワーが増えていきます。ギフト侍は今まさに、そのフェーズに入りつつあるのだと思います。
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那波 りよ(ナナミ リヨ)
フリーライター。塾講師・実務翻訳家・広告代理店勤務を経てフリーランスに。 取材・インタビュー記事を中心に関西で活動中。
※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です
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