過去に学び、未来に活かす
新型コロナウイルスの感染拡大に限らず、未曾有の事態での先読みは重要でありながら、過去のデータの延長線にない事象は、高度な機械学習モデルを用いても予測は困難である。
今回のアプローチのように、基本的な欲求が脅かされる状況下(震災やウイルス流行など)での生活者の行動パターンを抽出し、蓄積、参照できる状態にしておくことは、不確実性の高い未来を洞察するための有益な材料になりうる。
たとえば、新たな災害・疫病などに遭遇した場合、マーケターは類似した事象における生活者行動パターンを検索・参照することで、今後の生活者の動きや行うべき施策が洞察しやすくなる(統計的アプローチと定性的アプローチの融合とも言える)。
こうした蓄積からの洞察と目先で収集した情報を組み合わせることで、不確実な状況におけるチャンスやリスクの発見につながっていくであろう。
※1 SRI+®(全国小売店パネル調査)スーパーマーケット、コンビニエンスストア、ホームセンター・ディスカウントストア、ドラッグストア、専門店など全国約6,000店舗より収集している小売店販売データ