UNICORNによるASAの自動最適化で課題に対応
MZ:DeNAさんの課題を受けて、UNICORNさんはどのような提案を行ったのでしょうか。
漆原:最初にお話をいただいたのは2020年末でした。DeNA様の課題を伺った時、確かに当社のソリューションとマッチする部分が多いと感じました。
「検索キーワードのボリュームアップ」とはいえ、人力ではとても難しく、膨大な運用工数がかかります。当社のプラットフォームUNICORNを活用すれば、自動的にブランドキーワード以外の部分も拡大し、ボリュームアップが狙えます。また、運用は自動化でき、工数も大幅に削減可能です。そこで、スムーズに「1回試してみましょう」という形になりました。
横山:UNICORNでは、マーケティングのご担当者様に対し日々の運用工数を削減することで、考えや感覚などが必要な「人にしかできない業務」に集中できるようにお手伝いをすることをミッションの1つとしています。
そのため独自の配信ロジックと機械学習の仕組みにより、運用を全自動化しながらパフォーマンスの最適化・最大化を実現できるプラットフォームを提供しています。DeNA様が課題だと感じられている点は、まさに当社が解決したいと取り組んでいる部分であると感じ、当社の仕組みが課題解決に向けて貢献できるのではないかと思いました。
気づきにくい新キーワードを発掘
MZ:今回のASA運用では、特にライブ配信アプリ「Pococha(ポコチャ)」の成果が大きかったとのことですが、具体的にどのような施策を展開したのでしょうか。
安部:生活者がおうちで過ごすことが増え、ライブ配信アプリのニーズが高まる中、まだPococha(ポコチャ)というアプリに気づけていない、将来的にコア層となっていく可能性があるユーザーとの接点を広げたい狙いがありました。そこでASAで配信キーワードを拡大することを主目的にUNICORNを運用することになりました。
すると「鏡」や「方位磁石」などのキーワードで流入が増えたんです。こんなキーワードは人力でやっていたら中々思いつきません。「方位磁石」は節分の時期に合わせて出稿したのですがCPIもとても良くて、本当に驚きました。
MZ:なぜそのキーワードと関連性が高いとプラットフォームは判断したのでしょう?
西山:あくまで仮説になりますが、「鏡」に関しては、自分を撮影して配信を行うライブ配信と親和性が高かったのかと思います。人間だと発見が難しいキーワードによって、想定していなかった新しい層にリーチできたのは非常に驚きました。
おそらく競合もあまり購入していないキーワードだと思うので、単価を抑えつつ、そこで多数のユーザーを獲得できたのは良かったですね。
横山:当社では、検索のトレンドのキーワードや推奨キーワードのデータを独自で収集しています。そこで拾ったキーワードを随時配信し、パフォーマンスの良し悪しによって入札の強弱を調整していくサイクルを常に回しています。実際にパフォーマンスが良いキーワードをその都度買い付けした結果、新しい関連性を発見することにつながったのだと思います。