トレンドテイクオーバーで実店舗の販売にも変化
MZ:今回の施策で得られた成果について教えてください。
小林:計3回トレンドテイクオーバーを実施しましたが、1回目の掲載からPOSデータの変化が見られました。また、Twitterでの「髪のキメ」に関する発話量もトレンドテイクオーバー実施前日の30倍程度に増加しました。3回の実施を通じて、一定の手応えを得ることができました。
MZ:今回の施策を通じて得られた知見・学びがあれば教えてください。
小林:一番の学びになったのは、トレンドテイクオーバーが持つインパクトの大きさを理解できたことですね。また、トレンドテイクオーバーの活用方法も模索できました。生活者の発話を促すのはとても難しく、発話量が増えたとしても私たちの狙い通りになるとは限りません。そのため、事前の設計がとても重要だと感じています。
小野寺:トレンドテイクオーバーが売上増加に貢献できることに気づけたのが良かったです。リーチ、エンゲージメントともに申し分ない広告メニューなのは理解していましたが、今回はPOSの変化とも相関が見られました。今後「Twitterトレンドテイクオーバー売れ」のようなことを狙って起こせるのではと期待しています。
今回の施策が上手くいった理由とは?
MZ:西山さんは今回の施策が上手くいった理由について、どのように考えていますか。
西山:Twitter Japanのリサーチチームと今回の施策について分析を行ったのですが、大きく3つの仮説にたどりつきました。1つ目はリップスティックエフェクトが働いたのではないかということ。リップスティックエフェクトとは、不景気な時代に口紅などの手の届きやすい価格帯の小さな贅沢品が売れる現象のことを指します。エッセンシャル ザ ビューティも、その効果が働いたと考えています。
2つ目は、テレビCMのクリエイティブを見せるきっかけ作りが上手くいった点です。テレビCMに髪のツヤがハートに見える仕掛けを用意したことで、トレンドテイクオーバー経由でキャンペーンに参加したTwitter利用者が多かったと思います。
そして3つ目は、Twitterのリーチスピードの速さです。Twitterは日常的に利用するユーザーが多く、情報に到達するスピードも必然的に速くなります。そのため、トレンドテイクオーバーの実施当日に広告を見たTwitter利用者が、そのままドラッグストアなどの店舗で手に取ったのではと考えています。
MZ:最後に今後の展望を教えてください。
小林:今後もブランドからのニュースがあるときに、トレンドテイクオーバーをどのように活用するか検討したいです。3月はエッセンシャルブランドが掲げるパーパスを届ける施策を展開しています。
小野寺:トレンドテイクオーバーは、Twitter利用者の方も広告枠と理解しながらクリックしています。そして、一日中目立つ位置に掲載できるので、見る人が嫌な気持ちにならず、思わずクリックしたくなるようなものを企画していきたいです。
西山:Twitterは生活者とブランドの距離を身近にするプラットフォームです。今後もサービスはもちろん、広告メニューを含めて活用できる方法をお伝えして、Twitter経由でモノが売れるような提案をしたいと考えています。