モバイル検索市場の現状
Google検索が2006年7月にEZwebに、2008年4月にはi-modeに採用され、Yahoo!ケータイもグループ企業であるYahoo!検索を搭載し、ユーザーのモバイル検索へのコンタクトポイントが増加している。また、GoogleモバイルやYahoo!モバイルに直接アクセスし、検索するユーザーも増加している。
モバイル検索の多くは、電車などの移動時間やちょっとしたすきま時間などに行われる。「今欲しい!」「今調べたい!」というユーザーの突発的かつ即時性からくるニーズからの検索も多いため、PCでの検索よりコンバージョンに結びつきやすいキーワードも存在している。
また、「モバイルからのみインターネットを利用」のユーザー層が全体の約20%を占めていることから、モバイルのみ所有している率の高い「主婦層」や「若年層」など、今までPCではコンタクトできなかったユーザー層へ効果的に訴求することが可能になっている。それに伴い、モバイルサイト経由の売上や成果がPCサイト経由のそれを超える事例が、非常に増えている。
モバイルSEOがなぜ重要なのか?
これまでの話で、モバイル検索市場が拡大し今までリーチできなかったユーザー層を獲得できるチャンスが広がったことは分かった。しかし、画面の小さいモバイルだからこそ、PC以上に上位に表示されることが重要である。そうであれば、検索連動型広告(リスティング広告)だけを実施すればよい、と考える方もいるのではないだろうか。
しかしながら、モバイルは画面が小さく、1ページに表示される広告数自体も少ないため、キーワードによっては入札単価が高騰する。そのため上位表示させるためには、高いクリック単価が発生するキーワードが少なくない。一方、検索結果画面の占有率は、自然検索の結果が圧倒的に多い。検索連動型広告だけでなく自然の検索結果に対して対策を行うことで、クリック単価に左右されることなく、ユーザーへの接触機会を増やし、アプローチする事が可能になるのだ。

日本のインターネット人口の約8割がモバイルからインターネットに触れている今、その市場にアプローチすることで、今まで開拓できなかった新たな売上や成果の創出につなげることができるのではないだろうか。その一端として、モバイルSEOによるユーザーへの接触機会増加を考えて欲しい。