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組織×事業の両軸からDXの実現へ イーデザイン損保CMO友澤氏に聞く、組織変革と人材育成

企業変革で考えるべき「5つのション」

――友澤さんはこれまで複数の企業で企業変革やDXに携わられていますよね。

 ええ。前職では、パーソルホールディングスでグループデジタル変革推進本部のリーダーを務めていました。グループ全体で約5万人いる従業員の働き方を含め、会社全体のDXを推進するプロジェクトをリードするのが私の役割でした。その前はヤフーに約7年在籍し、ヤフーの全サービスのマーケティングを統括する経験をしています。ここからの詳細は割愛させていただきますが、楽天、リクルート、ニフティなどでもマーケティングや新規ビジネスの立ち上げに従事し、「データとマーケティングで企業の変革をリードしていく」ことを自分のミッションとしてきました。イーデザイン損保にジョインしたのにも、こうしたキャリアの背景があります。

――では、企業の変革をリードしていく際、友澤さんが大事にしていることは?

 「5つのション」と呼んでいる考え方があり、これを常に意識しています。

 企業で「イノベーション」を起こすとき、まず最初は「コミュニケーション」から始まっていきます。社員のみなさんがどんな考えを持っているのかを知るためにもコミュニケーションが必要ですし、イノベーションを起こす側がどんな考えを持っているのかを言語化して、みんなに伝わるまで徹底して伝えていくことも重要です。このようにしっかりコミュニケーションを行うと、社員の「モチベーション」が上がっていきます。要は、変革を自分ごととして捉えて、「自分もこんな世界を作りたい」「これは自分たちがやるべきことだ」と思うようになるんですね。

 こうしてモチベーションが出てきたときに、初めてイノベーションが起きます。技術の進化によってイノベーションが起きるとよく言いますが、本当にイノベーションを起こそうと思ったら、やはり関係する人たちの思いと行動がないと実現しないわけです。

――イノベーション、コミュニケーション、モチベーションときましたが、あと2つのションは?

 「コンフリクション」と「ハレーション」です。大企業では特に、イノベーションが起こると既存事業とのコンフリクションが起こりがちですよね。コンフリクションは単に摩擦し合っているだけですが、イノベーションの影響力がさらに大きくなると、既存事業を壊したり、社内のステークホルダーに悪影響を及ぼしたりする「ハレーション」までいってしまう。こうした事態は避けなければいけません。

 つまり、イノベーションを起こすときは、コミュニケーションとモチベーションを高めることで、起こり得る弊害を先回りでなくしていくことが重要です。私自身も社内外のステークホルダーに対してこれは徹底してやるようにしていますし、ヤフーやリクルート時代を振り返っても、変革の中核にいる人は必ずこの5つのションをやられていました。変革をリードしていくような方はワイルドな仕事のやり方をされますが、現場のモチベーションをいかに高めるか、そのためにどのようなコミュニケーションを行うかという部分については、みなさん細やかに行われていましたね。弊社の桑原も、丁寧なコミュニケーション、そして様々な関係者のモチベーションを高めることを徹底されています。

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人材不足と人材育成の両方に働きかける解決策

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MarkeZine編集部(マーケジンヘンシュウブ)

デジタルを中心とした広告/マーケティングの最新動向を発信する専門メディアの編集部です。

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MarkeZine(マーケジン)
2022/07/28 08:30 https://markezine.jp/article/detail/39479

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