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[後編]必要なのは「ふたつの言語化」と「経営視点」 ブランディングデザインで求められるスキルとは

 「ブランディングデザインで日本を元気にする」をコンセプトに活動を行うエイトブランディングデザイン。代表をつとめるのは、およそ16年にわたって企業のブランディングデザインに携わり続けてきた西澤明洋さんだ。今回はそんな西澤さんに、著書『ブランディングデザインの教科書』をもとに、独自に編み出したブランディングデザインのノウハウ、そのために必要なスキルやについて話を聞いた。後編では、ブランディングデザインを進める際に求められるスキルがテーマだ。

ブランディングデザインの第一手は、「上層部を巻き込んで一緒にやること」

――インハウスクリエイターが自社のブランディングデザインに取り組もうと思ったら、なにから始めればよいですか?また陥りやすい失敗についても教えてください。

インハウスの場合はいくつか壁があると思います。まずブランディングはそもそも経営をデザインすることなので、経営層に関わってもらう必要がある。絶対に部門だけで進めることはできません。ブランディングデザインは横断的な話になりますし、会社の体重を乗せてプロジェクトを進めたいのであれば、社長などコーポレートの決裁権を持った人、またはブランドという単位に対して決裁権を持っている人にプロジェクトに入ってもらう必要があります。経営サイドにブランディングの理解がない会社に、ボトムアップでブランディングをすることはできません。上層部をしっかり巻き込み、マネジメントのデザインをする状況を整えるのが第一手ですね。

さらにもうひとつコツを挙げるとするなら「一緒にやる」です。よくあるのが、ブランディングデザインに取り組みたい上層部の人が批評家のようにダメ出しをしてしまうケース。ブランディングデザインでは、建設的かつ一緒にアイディアを出さなければいけません。上の立場の人がこのプロジェクトのデザインや企画が間違っているなと見えるのは、経営視点があるから。経営全体の流れを理解しているその視座を、本当はプロジェクトに注入する必要があるんです。そのためにもワークショップで経営層と部門メンバーの意見を交換し、お互いのアイディアをブレンドしていくようにしましょう。

エイトブランディングデザイン代表 ブランディングデザイナー 西澤明洋さん
エイトブランディングデザイン代表 ブランディングデザイナー 西澤明洋さん

失敗しやすいのは、差異化要因がないまま突っ走ることですね。差異化ができていなければ、上辺だけのデザインになってしまいますし、デザインだけで差異化することはめちゃくちゃ難しいんです。コミュニケーションのデザインが突破口になり得ることもありますがそれはあくまでもきっかけ。やはり、戦略や企画の上位階層できちんと強みをデザインしましょう。

また、これもよくあるケースかと思うのですが、逆に差異化したいポイントがてんこ盛りすぎるケース。これも上手くいきません。ブランディングは伝言ゲームです。たくさんのことを伝えるよりひとつに絞り込んだほうが、伝言ゲームはスムーズになります。また強みを1つひとつ丁寧にみてみると、差異化できると思っていた要素が実は中庸なものであることがほとんどです。それらをきれいに取り除いて、キラッと光るひとつにフォーカスしていくこともコツですね。

この記事の続きは、「CreatorZine」に掲載しています。 こちらよりご覧ください。

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MarkeZine(マーケジン)
2022/07/29 08:00 https://markezine.jp/article/detail/39586

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