「CXマーケティングチーム」を発足
MarkeZine編集部(以下、MZ):今回は、三井住友海上さんのサイト改善の取り組みをお聞きします。まずは現在のお仕事と、皆さんが所属されている「CXマーケティングチーム」についてうかがえますか。
西尾:CXマーケティングチームは2021年10月に新設したセクションで、デジタルマーケティングを推進しています。私は情報ポータルやネット保険などを経て、3年ほど前に当社に入社し、現在は経営企画部で顧客体験をベースとしたデジタルマーケティングの統括を担っています。
目次:私は入社したのが2022年1月なのですが、以前はアプリのUI/UX改善やECのサイトの集客向上やサイト内導線改善などを主に担当してきました。今はまさに当社のデジタル接点の基盤をつくるために、サイトの計測整備やWeb広告・サイトUI/UXの改善を担当しながら、お客様に当社の情報をどう知っていただけるかを考えています。
稲満:私は新卒入社で、入社以来主に契約者向けのデジタルマーケティングを担当していました。
CXマーケティングチームの新設にともなってこちらに配属になり、現在はKARTE BlocksによるA/Bテスト運用を中心に、サイトのUI/UX改善のメイン担当を務めています。
MZ:どういった背景で、CXマーケティングチームが立ち上がったのでしょうか。
西尾:第一には、我々の最終的なお客様であるエンドユーザーの方々とのコミュニケーションを強化して、顧客体験を向上する意図がありました。
当社のビジネスモデルは他の“メガ損保”と呼ばれる企業と同様に、代理店さまを介してエンドユーザーに販売する、BtoBtoCのモデルです。直接、相対するのは代理店さまなので、どうしてもエンドユーザーまでの距離がありました。そこで明確に“CX”と掲げたチームを設けて、顧客体験の向上に注力していくことになりました。
“点”のままだったデジタル接点を“線”にしたい
MZ:具体的に、オンラインでどのようなCXを目指しているのでしょうか。
西尾:保険業界全般において、顧客接点としてのWebサイトの重要性はBtoBのモデルでもどんどん増しています。その上で、当社では「サイト来訪者からの資料請求」を中間コンバージョンとし、来訪から迷わずに資料請求へ進めたり、LPに流入した人が下層に遷移せずに情報を得られたりするスムーズさを意識しています。
今期からはコンテンツマーケティングにも注力し、来訪者が知りたい情報をコンテンツとしてわかりやすく提供できるよう取り組んでいます。
目次:顧客にとって快適な体験を提供できれば、契約に近づきますから、代理店さまにもメリットが生まれます。これまでは、一般の方向けのデジタル接点がなかなか網羅できておらず、文字通り“点”のままになってしまっていたと思います。その数を増やしながら、一連の“線”にしていくことを目指しています。
MZ: KARTE Blocks導入前は、どういった課題があったのでしょうか?
稲満:課題は、大きく2つありました。ひとつは、先ほど西尾が話したように資料請求を中間コンバージョンにしているものの、構築時から中間コンバージョンを意識したサイト構成やデザインになっていないこと。もうひとつは、自動車保険や火災保険などの「商品の改定」時にのみサイト修正をするケースが多く、なかなか「顧客体験の改善」のための更新ができていなかったことです。
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