SHOEISHA iD

※旧SEメンバーシップ会員の方は、同じ登録情報(メールアドレス&パスワード)でログインいただけます

新着記事一覧を見る

おすすめのイベント

おすすめの講座

おすすめのウェビナー

マーケティングは“経営ごと” に。業界キーパーソンへの独自取材、注目テーマやトレンドを解説する特集など、オリジナルの最新マーケティング情報を毎月お届け。

『MarkeZine』(雑誌)

第107号(2024年11月号)
特集「進むAI活用、その影響とは?」

MarkeZineプレミアム for チーム/チーム プラス 加入の方は、誌面がウェブでも読めます

イベントレポート(AD)

オートバックスセブンとトラスコ中山が語る、顧客起点のDX【SAP CX DAY 2022】

アライアンスの組み方、活かし方

富田(SAP):オートバックスセブンさんもトラスコ中山さんも、産官学連携でアライアンスを組んでいらっしゃいますよね。どのようなアイデアから出発してアライアンスを決め、提携先を探されているのでしょうか。

則末(オートバックスセブン):「自社だけで実現できることはない」という前提に立っています。自動車整備技術が高度化していく中、我々だけでできること/できないことが自ずと見えてくるんです。「それならできるところと連携しよう」「我々が設備投資して、ほかと連携しながらビジネスを広げていこう」と。お客様が免許を取得して車を購入されてから、乗らなくなって免許を返納されるまでつながり続けたい。そのためにはどういう企業と連携する必要があるのか?という視点で考えています。

数見(トラスコ中山):スティーブ・ジョブズの言葉を借りて説明すると「Connecting the dots」ですね。当社はスタートアップ企業や名古屋大学と産学連携していますが、戦略的にアライアンスに持っていったというわけではありません。ネットワーキングやSAPのユーザー会など、外に出て様々な人と交流すると、良いつながりが生まれる気はします。良いつながりができると、良い人とまた出会えるもの。出会いの連鎖の中でアイデアをもらっています。人と出会うことでスパイラルができて、ある時それがパッと何かに昇華する。そんな感覚です。

ステークホルダーとの間に、コンフリクトが生じたときは?

富田(SAP):CXのプロジェクトには、営業やマーケティングなど様々なステークホルダーが関係しますよね。新しいことに挑戦する際、全員から「いいね」をもらうことは稀だと思います。お二方はコンフリクトが起きた時、関係者の理解をどのように得て、投資を決定されているのでしょうか。

数見(トラスコ中山):自分起点で様々なアイデアを出したり、やりたいことを実現したりできれば良いですが、実際は会社のトップから出たアイデアを現場の担当者が具現化していくことが多いのではないでしょうか。ここで大事なことは、単に言われた通りの対応で終わらせないこと。自分ごと化できなければモチベーションは上がりません。トップダウンであっても、自分のやりたい要素を少し詰めることで、モチベーションアップにもつながります。

富田(SAP):仕事を自分ごと化するにあたり、オリジナリティを出したり自分の意見を発したりすることはなかなかハードルが高いのではないでしょうか。

数見(トラスコ中山):当社は比較的寛容性があると思います。自分が「良い」と思うことは、上にお伺いを立てなくても実行してOK。仮に突っ込みを入れられても、あとはやるだけです。

則末(オートバックスセブン):当社では、まず社長と私が共感するところから始まります。アイデアは社長のトップダウンで生まれる場合もありますし、私からのボトムアップで生まれる場合もありますが、2人が「こういう世界を築けたら良いよね」と共感する必要があるのです。

 大変なのは、理想とする世界をつくろうと実際に動き出した後です。漠然とした世界観では誰も理解してくれませんし、現場の担当者は自分の事業の売上や利益に集中しています。「その世界は自分の事業にどう貢献するの?」と思われるでしょう。相手の目線に立って「こういう世界が生まれると、あなたの事業にこんな良いことが起こります。やらないともったいないですよね」と、挑戦の意味に気づいてもらえるよう、靴底を減らしながら伝えていくしかないと思います。

次のページ
リスクテイクや投資に対する考え方

この記事は参考になりましたか?

  • Facebook
  • X
  • Pocket
  • note
関連リンク
イベントレポート連載記事一覧

もっと読む

この記事の著者

和泉 ゆかり(イズミ ユカリ)

 IT企業にてWebマーケティング・人事業務に従事した後、独立。現在はビジネスパーソン向けの媒体で、ライティング・編集を手がける。得意領域は、テクノロジーや広告、働き方など。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

【AD】本記事の内容は記事掲載開始時点のものです 企画・制作 株式会社翔泳社

この記事は参考になりましたか?

この記事をシェア

MarkeZine(マーケジン)
2022/11/30 10:30 https://markezine.jp/article/detail/40366

Special Contents

PR

Job Board

PR

おすすめ

イベント

新規会員登録無料のご案内

  • ・全ての過去記事が閲覧できます
  • ・会員限定メルマガを受信できます

メールバックナンバー

アクセスランキング

アクセスランキング