Z世代の支出傾向による4つのクラスター
連載第4回となる今回は、Zaimの家計簿データをもとにZ世代の消費傾向を分析。家計簿に記録されたカテゴリーを軸にZ世代を複数のクラスターに分類し、それぞれのクラスターの属性や購買の特徴を実際のZ世代の声を聞きながら読み解いていく。
なお本記事では、Zaimに登録された生年月日が1995年~2010年の世代をZ世代と定義する。
まず、Zaimの家計簿カテゴリーの支出特性からZ世代をクラスタリングした。結果、以下の4つのクラスターに分類することができた。
(1)アクティブスタディスト:旅行や飲み会などの外向き支出比率や、習い事など自分磨きにかける支出比率が高い
(2)ライフフルネス:食費・日用雑貨など、日常生活の豊かさに関わる支出比率が高い
(3)ビジュアルラヴァー:コスメや洋服など自分を表現するアイテムや、プレゼントなど人とのつながりのための支出比率が高い
(4)ホビニスト:イベント・ゲーム・レジャーなどのエンターテインメントにかける支出比率が高く、自分の好きなことに対しては支出をいとわない
食費にお金をかける「ライフフルネス」、趣味に全力な「ホビニスト」
次のグラフは、それぞれのクラスターの家計における支出比率や支出金額を、Zaimの家計簿カテゴリーにおける2022年1年間の消費額から算出したもの。Zaimを利用するZ世代全体の平均との差分で表している。
図表の左側のグラフには、全体の平均と比べ特徴的な差分が出た項目に色を付けている。「アクティブスタディスト」は交際費や移動関連の費用、健康・教養などの比率が高く、「ライフフルネス」は食費における支出比率が圧倒的だ。「ビジュアルラヴァー」は美容・衣服、「ホビニスト」はエンタメの支出比率がそれぞれ飛び抜けていることがわかる。