「広告宣伝費だけに依存しない」マーケティング戦略
──今回はインターネット上でまねされ、広がっていく現象であるインターネットミーム(以下、ミーム)に着目し、話題となったシリーズについて伺います。まず、LIFULLではどのようなプロモーション戦略を立てていたのかお聞かせ願えますか。
川嵜:2023年の1~3月では、コーポレートのブランドコミュニケーション・LIFULL HOME'Sのマーケティングコミュニーション・LIFULL 介護のマーケティングコミュニケーションの3つが走っていました。マスターブランドである、コーポレートのブランドコミュニケーションと、サブブランドであるLIFULL HOME'SやLIFULL 介護のマーケティングコミュニケーションが、相互に支援と貢献がしあえる関係が生まれるようなマーケティング戦略を描いています。
不動産業界にとって1月から3月は、広告出稿金額が最も大きくなるタイミングです。しかし、LIFULL HOME'Sでは広告宣伝費だけに依存しないマーケティング戦略を心がけています。
ミームを活用し、YouTubeコンテンツを制作
──今回のお取り組みの背景について教えてください。
川嵜:私達は、ユーザーの利用を増やしていくことにこだわっています。そのため、プロモーションでも「見た瞬間に、ユーザーさんがLIFULL HOME'Sを使いたくなる気持ちを作っていく」ことを心掛けています。今回もその取り組みの一環として企画しました。
──具体的に実施した、取り組み内容についてご教示ください。
川嵜:2022年8月27日に実施した第一弾では、メンディー兄貴の日体大コールのミームを活用して「もったいないコール」の動画を企画制作しました。実際にメンディー兄貴と、その動画に出演していた方々に来ていただき、「LIFULL HOME'Sも見ないのもったいない」と日体大コールの動画をオマージュする形で撮影・編集しました。
川嵜:第2弾では、2023年の初競りのタイミングで、すしざんまいの木村社長を起用し「お寿司で例えてみました」篇という動画を配信しました。この動画では、ニュース番組の中で木村社長の「お寿司と言えばすしざんまい」がカットされてしまった場面のミームを活用し、「LIFULL HOME'Sも使ってみてください」というメッセージが伝わる内容にしました。