誰に・何を届けるかの仮説を持ち続けよう
──最後にマーケターの皆さんにアドバイスをお願いします。
マーケティングは形式知だけで成果を出すのが難しく、先が見通しにくい荒野のジャングルのような領域です。私も書籍やこういうインタビューで偉そうに語っていますが、過去から現在まで様々な失敗をしてきましたし、マーケティングで100戦100勝という人はいません。それでも、1つひとつ仮説を持って施策に取り組んで、結果を振り返って改善し続ければ、どこかで成果につながりますし、何より自分が取り組んだ施策で顧客が喜んでくださる体験は本当に楽しいものです。
昨今マーケティング関連のテクノロジーが進化し、広告配信では自動で最適化が進み、今後はAIが他の施策分野でもどんどん自動化を進めていくのが間違いありません。そのような業務がAIに巻き取られたとき、「最後に人間のマーケターに残された付加価値は何か?」と考えると、誰に、どのような価値を届けるかという仮説を模索し続ける構想力や解釈力に行き着くのではと思っています。
大変なことですが、それを楽しみながら成果を出せる人になれば、マーケティングの世界で楽しみながらサバイブできると思います。自分が知らない人、モノ、コトに関して好奇心を持ちながら一緒に頑張っていきましょう。