Brazeを活用し、月間のダウンロード数が210%に向上
セッションの後半では、実際に成果が出た事例を紹介した。
まず紹介したのが、アプリのダウンロードを促進させる施策だ。アプリダウンロードの訴求はこれまで、トップページに大きくバナーを掲載する形で行っていた。しかしBrazeを活用し、ポップアップの表示に変更したところ、月間のダウンロード数が210%に向上したという。
ポイントは、3つある。1つ目は、ABテストが容易にできる点だ。20種類ほどのクリエイティブのABテストを行い、結果を振り返りながら勝ちパターンを発見できる。
2つ目が、ノーコードで簡単にクリエイティブが作成できる点。HTMLやCSSの知識がなくても、マーケターだけで制作することが可能だ。3つ目は、自動で勝ちパターンに配信量を寄せていく機能がある点だ。
今回の施策の成功要因について、Brazeの伴田氏は次のように解説した。
「施策の中でも、“攻め”と“守り”のチャネルがあります。ポップアップはまさに“攻め”のチャネルです。今回のようにバナーからポップアップにすることでこうった成果が出たのだと思います」(伴田氏)
複数の施策をクイックに実行し、1年間で行った施策は700本以上に
続いて伴田氏は、Brazeの管理画面を見ながら実際の操作方法について紹介した。
管理画面の左側にパーツと呼ばれる項目があり、これらを組み合わせることにより複数チャネルで柔軟なシナリオが作成できるようになっている。またメッセージに応じた出し分けも可能だ。
「どのチャネルも操作感は変わらず、基本的なオフィスアプリケーションと同じような感覚で使うことができます」(伴田氏)
またシナリオを作成していくだけでなく、シナリオをコピーして、文言・画像・チャネルを変えて制作することもできる。シナリオの分岐も、一度に8個まで同時に検証ができ、施策のブラッシュアップやコンバージョンアップを図ることも可能だ。
また長期の施策の場合は、コンバージョンの高いクリエイティブに自動で寄せていく機能も魅力的だ。同機能を利用することで人の手を解さずに効率よく施策のブラシュアップが行える。
アイスタイルではBrazeの機能を駆使しながら、1年間に約700本の施策を検証していった。「1ヵ月に一度、マーケターが施策を共有する会議で、施策を共有し進めていきました」と奥家氏。会議体を定期的に設けることで、PDCAを回していける仕組みを整えたことで漏れやかぶりがなく複数の施策をクイックに実行することができたのだ。