Criteo(クリテオ)は、コマースメディアにおける、2023年のトレンドをまとめたレポート「コマースメディアトレンド2023〜デジタル広告を変革する注目のトレンドとは?〜」を発表した。
チャネルを横断した購買行動にあわせて横断的な分析が必要
購買行動においてオンラインとオフラインの境界が不明瞭になる中、小売業者とブランドは、デジタルとリアルが統合されたコマースの未来に向け、強力なパートナーシップの構築が求められる。
同トレンドの推進要因は以下3つとなる。
- オンラインでリサーチしオフラインで購入する「ROPO(Research Online,Purchase Offline)」の推進により、デジタル投資に対するリターンが評価できなくなることを防ぐ必要がある。実店舗での売上含めコンバージョンを総合的に捉えることが必須になる。
- ショッピングジャーニーのラストマイルの管理と把握・詳細な測定・価格設定に関するインサイトに対するニーズから、クロスチャネルのアトリビューションの必要性が高まる。
- 消費者のリアルな生活に即したレコメンドの送信が可能なウェアラブル技術などが注目を集めている。
オープンウェブでのオフサイト広告により、多くの消費者へのリーチが可能に
小売業者は、ブランドや広告主がオープンウェブで消費者にリーチが可能にすることで、収益拡大のチャンスを増大させる。
同トレンドの推進要因は以下3つとなる。
- 収益拡大のチャンスを増大させる小売業者が出てくることで、オンサイト在庫の限界が生じる。
- オフサイト広告を使用することで、ローワーファネルの指標を追いつつ、アッパーファネル向け戦略実施が可能になる。
- 動画配信網やCTVネットワークが、ショッパブル動画広告やブランディング重視のCTVキャンペーンなどといったアッパーファネル施策の展開につれ、リテールメディアの対象範囲が拡大する。
ジェネレーティブAIによりショッピング体験が変革
ChatGPTおよび新たなアルゴリズム戦略により、人間に極めて近い能力が幅広いデジタル・インタラクションに適用され始めている。
同トレンドの推進要因は以下2つとなる。
- ChatGPTの登場により、従来のコピーライティング・デザイン・コーディング・編集方法に変革がもたらされている。
- 対話型AIの活用により、チャット・電話・ソーシャルメディアによるカスタマーサービスの質が向上する。
Z世代の心情把握が売上向上につながる
戦術とプラットフォームの組み合わせにより、Z世代の心をつかむことで、売上を伸ばすことが可能になる。
広告分野においてもサステナビリィティが優先事項に
メディアバイヤーおよびメディアオーナーにとって、地球環境に配慮した取り組みが最優先事項の1つとなる。
同トレンドの推進要因は以下2つとなる。
- 数多くの企業が地球環境の保護を最優先に考えた商品やプライベートマーケットプレイス(PMP)、CO2排出量を測定してオフセットを奨励する二酸化炭素排出量計算ツールを活用するため、カーボンニュートラルなキャンペーンが重要になる。
- 新しい企業向けの気候プラットフォームが企業を複数のベンダーに接続させ、運用のクリーンアップを可能にする。
【関連記事】
・アフターコロナの旅行トレンド、世界的に回復へ APAC地域はコロナ禍前を上回る【Criteo調査】
・Criteo、インフレで変化する消費者の最新動向を発表 将来を見越して前倒しで買い物をする行動も
・Moffly、「2023年版ライブコマース・サービス・カオスマップ」公開 提供事業者数が大きく増加
・トランスコスモス、世界のショッピング動向を調査/ライブコマース購入率、バンコクは東京の20倍以上に
・博報堂らが「ソーシャルARコマース」を開発 バーチャルメイク機能を活用してコスメECを支援