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【マーケターの年収を大公開】年収が高い業種は?持っていると強い資格は?語学力は大事?などまるっと回答

近年注目を浴びているのは「危機対応」スキル

 近年見られる特徴として、「危機対応」スキルが高く評価される傾向もあります。下の図にある通り、「危機対応」スキル保有者の平均年収は664万円と、全体平均を116万円も上回っています。

 SNSの普及にともない、企業の危機対応やステークホルダーとのコミュニケーションが非常に注目されています。「危機対応」におけるWebやSNS上での情報収集、さらにはリスクを最小限に抑えるためのSNSパトロールなどの経験があると、年収面でも高く評価されているようです。

 また同様に、「CSR」スキル保有者の平均年収も654万円と高くなっています。昨今、多くの企業は様々なステークホルダーに対して社会的な責任を果たすことで責任を維持、工場させるためのCSR活動に積極的に取り組んでいます。そうした活動において、どのように信頼を獲得し、ブランディングを図るのか。CSRマーケティングの経験が年収面にも表れています。

 一方、年収が低くなりがちなのが「販売促進」関連スキルです。「店頭販促」スキル保有者の平均年収は552万円で、全体平均プラス4万円とほぼ同じ。「チラシ・カタログ」は545万円で全体平均を3万円下回っています。「販売促進」が必要な企業・業種は多いのですが、経験者も比較的多いため、結果的にスキル保有者の平均年収が低くなっていると考えられます。

【クリックして拡大】マーケティング職(マーケティング・商品企画・広告宣伝)のスキルによる平均年収の比較
【クリックして拡大】マーケティング職(マーケティング・商品企画・広告宣伝)のスキルによる平均年収の比較

 ちなみに、同じ販売促進分野でも、ネットとリアル店舗を連動させた「O2O(オンライン・トゥ・オフライン)」スキル保有者の平均年収は621万円と高くなっています。

やはり「語学力」も大事?TOEICスコアによる年収傾向の違い

 ほかにも、年収を大きく左右する要素が「語学力」です。

 TOEICスコアが600以上の平均年収は638万円で、全体平均を90万円上回っています。さらに、TOEICスコア700以上だと平均年収は651万円(全体平均のプラス103万円)、900点以上だと678万円(全体平均よりプラス130万円)と、大きな差が生まれます。

【クリックして拡大】マーケティング職(マーケティング・商品企画・広告宣伝)の語学力による平均年収の比較
【クリックして拡大】マーケティング職(マーケティング・商品企画・広告宣伝)の語学力による平均年収の比較

 語学力の高い人は外資系企業に所属していることが多いため、年収も高い傾向があります。また、日系企業でも、海外向けマーケティングの担当者はグローバル企業が多く、年収も高い傾向があるようです。

マーケターの年収傾向まとめ

 マーケティング職のニーズはますます高まっています。「doda」が発表した「転職市場予測2023下半期」によると、企画・マーケティング職の求人数は増える見込みとなっています(出典)。全体の年収が上昇傾向にある中、平均を上回る年収アップを実現するためには、各自のキャリア戦略がますます重要になってくるでしょう。

 年収を上げたい方は、本記事で説明した「年収が上がる企画スキルを身につけるため、あえて中小・ベンチャー企業で経験を積む」「ニーズの高いWebマーケティングに転職するため、統計検定などの資格を取る」「語学力を高め、外資系や海外向けマーケティング職に移る」などのポイントをキャリアプランに含める必要があると思います。

「HR forecaster」の「スキル年収マップ」の概要

・dodaエージェントサービスに登録した個人の候補者データを統計化して活用

・本データの対象は、首都圏(東京都、神奈川県、千葉県、埼玉県)在住の候補者および 各職種にて3年以上経験している候補者

・平均年収は、対象の年収データの上位下位それぞれ25%を除外したものを平均化して算出

・スキル保有割合は、その職種を希望する候補者のうち該当スキルを保有している割合

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この記事の著者

加々美 祐介(カガミ ユウスケ)

2005年、株式会社インテリジェンス(現パーソルキャリア株式会社)に入社。人材紹介事業、転職メディア事業で法人営業、およびマネジメントを担い、一貫して企業の採用支援、個人の転職支援に従事。2013年にはカルチャー変革の仕組みづくりと推進をミッションとした新規部署を立ち上げ、企業変革を成功に導くためのチェンジマネジメ...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2023/07/12 09:30 https://markezine.jp/article/detail/42671

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