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第106号(2024年10月号)
特集「令和時代のシニアマーケティング」

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データで読み解く

アーティストのチャンネル登録者属性から探る、「YouTubeで音楽を楽しむZ世代」の特徴

 テレビに並ぶ主要メディアにまで成長したYouTubeは、音楽界においても大きな役割を果たしている。多くのアーティストやレコードレーベルがYouTubeに自らのチャンネルを開設した上で、ミュージックビデオやライブ映像、私生活の様子などを公開し、多くのファンがそれらを楽しんでいる。マクロミルの「FanDataBase」では、各YouTubeチャンネルの登録者・視聴者の詳細な属性や興味・関心、消費傾向を把握できる。今回の「データで読み解く」では、このFanDataBaseから、アーティストやレーベルのYouTubeチャンネルで音楽や関連コンテンツを楽しむ人たちがどのような特徴を持つのかを探っていく。

「当たり前」になりつつあるYouTubeでの音楽鑑賞

 YouTubeは多様なコンテンツを提供するプラットフォームとして進化を続けている。多くのクリエイターが、ゲーム、美容、料理、教育など、様々なジャンルの動画を数多くアップロードしている。近年、YouTubeは消費者にとって最も身近なメディアの一つになったと言っても過言ではない。

 図表1は、総務省情報通信政策研究所による「令和4年度情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査」に基づく、各年代のYouTube利用率を示したものである。全体で利用率は90%近くとなっており、特に10代・20代では98%前後となっている。若年層を中心に多くの消費者がYouTubeで様々なコンテンツを楽しんでいると言える。

【図表1】令和4年度YouTube利用率(全年代・年代別)
【図表1】令和4年度YouTube利用率(全年代・年代別)クリックすると拡大します

 YouTube上の多様なコンテンツのうち、よく話題になるジャンルの一つが「音楽」である。無料で楽しめる、好きな時間で楽しめる、映像とともに楽しめる、といった特徴も相まって、YouTubeで音楽鑑賞をすることはもはや「当たり前」になりつつあり、YouTubeでのミュージックビデオの再生回数の多さが、その楽曲の人気を表す一指標となっている。最近でも人気ユニット「YOASOBI」の楽曲「アイドル」が公開後短期間で億単位の再生回数を記録し大きな話題となったことは記憶に新しい。

 本記事では、YouTubeを通じて音楽を楽しんでいる人の特徴について、意識データを基に迫っていく。今後さらなる増加が予想されるYouTubeでの音楽コンテンツは、コラボ先・広告配信先として検討されることも増えると考えられ、それらを楽しむ人の特徴を確認することで、適切なタイアップ方法に関する示唆が得られると考えられる。

 マクロミルのYouTube チャンネル登録データ分析サービス「FanDataBase」を用いて、アーティストやレーベルが運営するチャンネルなど、音楽中心のチャンネルを登録している人を「アーティストチャンネル登録者」と定義して抽出し(n= 11,695)、彼ら・彼女らの特徴を確認していきたい。

目立つ「男性アイドル」の登録

 一口にアーティスト・レーベルのチャンネルと言っても、様々なジャンルが存在する。そこで、まずは「アーティストチャンネル登録者」(以下、「登録者」)がどのようなジャンルのチャンネルを登録しているか確認する。図表2では、アーティスト・レーベルのチャンネルを「男性アイドル」「女性アイドル」「シンガーソングライター・ソロ歌手」「バンド・グループ」「その他」の5つに分け、「登録者」における各ジャンルの登録率を示している。

 突出して登録率が高いのは、「男性アイドル」であり、4割に迫る値となっている。「女性アイドル」「シンガーソングライター・ソロ歌手」「バンド・グループ」は、25%~30%程度の登録率であり、「その他」は約9%となっている。

【図表2】アーティストチャンネル登録者に占める各ジャンルの登録率
【図表2】アーティストチャンネル登録者に占める各ジャンルの登録率(クリックすると拡大します)

 こうした結果は、昨今の男性アイドルの人気の高さを反映したものであると考えられるほか、男性アイドルが精力的にYouTube上で活動しており、ファンが楽しめるコンテンツを十分に提供できていることを示しているのかもしれない。

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アーティストチャンネル登録者は若者が多い

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この記事の著者

宮嵜 健太(ミヤザキ ケンタ)

株式会社マクロミル 
デジタルマーケティング本部 テクノロジー&デジタルプロダクツ部
データサイエンティスト

 データサイエンティストとして事業企画部門に所属。ポストCookie時代における広告効果測定手法の確立をミッションに、計量経済学のバックグラウンドを活かして、「因果推論」のフレームワークを応...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2023/08/30 09:30 https://markezine.jp/article/detail/42780

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