【STEP1】顧客整理:定量・定性からコア顧客・戦略顧客の仮説を立てる
顧客を定義すると言っても、いきなり決めうちで定義することはできません。様々な潜在顧客がいる中で、コア顧客(コアターゲット:まずフォーカスする最優先顧客)と戦略顧客(戦略ターゲット:マーケティングでアプローチしたい顧客全体)を定義するために、定性情報・定量情報から顧客について理解を深めることから始めます。
まず定性的アプローチとして、様々なステークホルダー、特に顧客に近いカスタマーサクセスメンバーや営業メンバーなどを巻き込み、顧客の洗い出しをすることをおすすめします。たとえば、以下のような問いから顧客を洗い出してみましょう。顧客のサイズ感、粒感は考えすぎず、一旦は発散させます。
・理想的な使い方をしている顧客は?
・満足度、継続率が高い顧客は?
・大きな成果に繋げている顧客は?
・発信・リファラルをしてくれる顧客は?
また、定量的アプローチとして、様々な切り口で顧客層を分析してみましょう。
・既存顧客で、契約金額の大きい顧客層は?
・既存顧客で、契約件数の大きい顧客層は?
・既存顧客で、売上・件数成長率の高い顧客層は?
・既存顧客で、商談化率、受注率の高い顧客層は?
ここで言及する顧客層は、デモグラフィックベース、ニーズベース、規模ベースなど様々な切り口で捉えつつ、これらの切り口に終始しないことと、シンプルな言葉で捉えることが重要です。
例として、マーケティングの業務効率化を実現する「マーケティングテック商材」の場合を想定します。この商材における顧客について「従業員10~300名で成長率高い都内企業のマーケティング部署」と定義してしまうと、なかなかこの顧客や顧客が抱える課題のイメージができません。では、「スタートアップひとりマーケ担当」という定義はどうでしょうか。グッと解像度が上がることがわかると思います。顧客の解像度が上がらない場合は、自分たちの顧客定義が果たしてシャープなものになっているか、振り返って検討してみましょう。