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MarkeZine Day(マーケジンデイ)は、マーケティング専門メディア「MarkeZine」が主催するイベントです。 「マーケティングの今を網羅する」をコンセプトに、拡張・複雑化している広告・マーケティング領域の最新情報を効率的にキャッチできる場所として企画・運営しています。

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MarkeZine Day 2025 Retail

【特集】事業フェーズ×組織規模で見る「BtoBマーケティング」

【前編】Howに陥りがちなBtoBマーケティングをWHO/WHATで見直す、戦略立案の5ステップ

【STEP1】顧客整理:定量・定性からコア顧客・戦略顧客の仮説を立てる

 顧客を定義すると言っても、いきなり決めうちで定義することはできません。様々な潜在顧客がいる中で、コア顧客(コアターゲット:まずフォーカスする最優先顧客)と戦略顧客(戦略ターゲット:マーケティングでアプローチしたい顧客全体)を定義するために、定性情報・定量情報から顧客について理解を深めることから始めます。

 まず定性的アプローチとして、様々なステークホルダー、特に顧客に近いカスタマーサクセスメンバーや営業メンバーなどを巻き込み、顧客の洗い出しをすることをおすすめします。たとえば、以下のような問いから顧客を洗い出してみましょう。顧客のサイズ感、粒感は考えすぎず、一旦は発散させます。

・理想的な使い方をしている顧客は?

・満足度、継続率が高い顧客は?

・大きな成果に繋げている顧客は?

・発信・リファラルをしてくれる顧客は?

 また、定量的アプローチとして、様々な切り口で顧客層を分析してみましょう。

・既存顧客で、契約金額の大きい顧客層は?

・既存顧客で、契約件数の大きい顧客層は?

・既存顧客で、売上・件数成長率の高い顧客層は?

・既存顧客で、商談化率、受注率の高い顧客層は?

 ここで言及する顧客層は、デモグラフィックベース、ニーズベース、規模ベースなど様々な切り口で捉えつつ、これらの切り口に終始しないことと、シンプルな言葉で捉えることが重要です。

 例として、マーケティングの業務効率化を実現する「マーケティングテック商材」の場合を想定します。この商材における顧客について「従業員10~300名で成長率高い都内企業のマーケティング部署」と定義してしまうと、なかなかこの顧客や顧客が抱える課題のイメージができません。では、「スタートアップひとりマーケ担当」という定義はどうでしょうか。グッと解像度が上がることがわかると思います。顧客の解像度が上がらない場合は、自分たちの顧客定義が果たしてシャープなものになっているか、振り返って検討してみましょう。

次のページ
【STEP2】顧客定義:コア顧客・戦略顧客について仮説精度を高める

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【特集】事業フェーズ×組織規模で見る「BtoBマーケティング」連載記事一覧

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この記事の著者

田岡 凌(タオカ リョウ)

suswork株式会社 代表取締役

京都大学卒業後、ネスレ社にてネスカフェやミロのブランドを担当。WeWork社ではブランドマーケティング責任者として、2年で業界認知No.1を獲得し急成長に貢献。マーケティングSaaS リチカにてCMOとして、広報&マーケティングを管掌。大企業のデジタルマーケティング・...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2023/09/11 09:30 https://markezine.jp/article/detail/43203

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