米国セールスフォースは、同社のAIテクノロジー「Einstein」の次世代版を発表した。同テクノロジーは「Einstein Copilot」と「Einstein Copilot Studio」から構成されている。
「Einstein Copilot」は、すべてのSalesforceアプリケーションのユーザーエクスペリエンスに搭載された対話型AIアシスタントだ。ユーザーはカスタマイズなしですぐに使うことができ、自然言語で質問するとSalesforce Data Cloudの企業データに基づいた適切な回答が提供される。
加えて、営業電話後の推奨アクションプランや新しいサービスのナレッジ記事の作成といった、ユーザーの質問以外の追加アクションのオプションも提案。またマーケティング領域においては、メールコピーの自動生成やキャンペーンセグメンテーションの作成、閲覧履歴や購買の好みに基づくランディングページの作成などが可能となる。
「Einstein Copilot Studio」では、業務タスクにあわせた特定のプロンプト・スキル・AIモデルを使ってAI搭載アプリを構築できる。取引の迅速なクローズやカスタマーサービスを効率化、パーソナライズされた閲覧履歴に基づくWebサイトの自動作成、自然言語のプロンプトをコードに変換するなど、様々なタスクに対応可能だ。
また「Einstein Copilot Studio」は「Einstein Copilot」をWebサイトなどのコンシューマー向けチャネルで利用するための設定機能も提供。リアルタイムチャットを強化したり、Slack・WhatsApp・SMSなどのメッセージングプラットフォームと統合したりすることができる。
なお「Einstein Copilot」「Einstein Copilot Studio」は、Salesforce上に構築されたAIアーキテクチャである「Einstein Trust Layer」内で動作する。これはデフォルトですべての「Einstein Copilot」に組み込まれており、データを使用して生成AIの回答の質を向上できる。
「Einstein Copilot」は試験的に提供中であり、「Einstein Copilot Studio」は2023年秋に試験提供を予定している。また「Einstein Trust Layer」の機能強化は2023年10月に一般提供され、Einstein製品に含まれる。
【関連記事】
・ジェネシスとSalesforceが提携、AI活用の顧客体験・関係管理ソリューションを発表
・電通デジタル、SalesforceとSnowflakeの統合支援を行う専門チームを発足
・Salesforce、データ活用に関する調査を公開/ビジネスリーダーの3割がデータへの理解不足を指摘
・セールスフォース・ジャパン、「Salesforce 中小企業向け DXお悩み解決パック」提供開始
・電通デジタルと電通九州、霧島酒造のDX推進を支援 Salesforceでデータ基盤を構築・管理