「もはや決済機能のついたSNS」ECサイトはコマースメディアへ
ECサイトがUGC活用の場を備えた先に、「ECサイトはコマースメディア」になるというのが山崎氏の見立てだ。
昔はECサイトの外に、クチコミブログや体験記事などの情報があった。それらを参照した後に、ECサイトを訪れて購入する。つまりECサイトは買うためだけの場所だった。今はECサイトの中にコンテンツがあり、商品情報や在庫状況はもちろんクチコミや満足度もわかる。
つまり、以前は決済するだけのレジのような機能だったECサイトは、今や充実したコンテンツを擁したメディアになってきているというわけだ。もちろん、ブランドのECもメディアになりうるが、「多様なブランドが集まるリテールECの方が、メディアとしてはより大きくなる」と山崎氏は言う。
さらにレビューは「誰が」投稿しているのかという情報も重要になってくる。たとえばアパレルのECサイトならば、ユーザーの性別、年齢、どのような体型の人の意見なのかわかったうえで参考にしたい。もはやECサイトは「決済機能のついたSNS」に進化していくと山崎氏は提言する。
メディアとして育ちつつあるECサイト。そこで何が起こるかというと「集客」の活性化である。コマースメディアが訪問して楽しい場所に成長すれば、ユーザーは自ら来てくれる。その中で本当に気に入った人に買ってもらえば良いという考え方だ。
EC×UGCで新たな経済圏が生まれる
このように、UGCの広がりによって今ではコマースに新たな経済圏が生まれつつある。山崎氏はコマースメディア化を「3rd Party Cookieが規制される流れの中の集客でリターゲティング広告に代わりうる有望な取り組みの一つ」と語る。
そうした時代の流れにおいて、ZETAが提供するのは「ZETA CXシリーズ」というマーケティングソリューションである。EC商品検索・サイト内検索エンジン『ZETA SEARCH』のほか、ここまでのテーマに関連するレビュー・口コミ・Q&Aエンジン『ZETA VOICE』と、ハッシュタグ活用エンジン『ZETA HASHTAG』などを提供している。
実際にZETAが提供するこれらのソリューションを導入した企業では、回遊ページ数452%や、CVR373%といった効果が見られているという。
そして最後に、レビューやハッシュタグと関連するZETAの取り組みとして、有望な新製品を発表した。ユーザーや店舗スタッフなど様々な人が商品の組み合わせを提案できるECキュレーションエンジン『ZETA BASKET』だ。
従来企業が「新生活応援セット」や「季節のスタイリング」を提供していたのに代わって、ユーザーが実際に買って良かった商品のセットや店舗スタッフが消費者へ提供したい商品をカテゴリごとにまとめてコーディネートのような形でオススメができる。この新機能に対して山崎氏は、「レビューやハッシュタグとも密接につながり、コマースメディアが盛り上がるのではないか」と期待を寄せた。
▼ZETAが提供するECマーケティング・リテールDXを支援するソリューション「ZETA CXシリーズ」の資料は、資料ダウンロードページよりダウンロードいただけます。