ChatGPT4、ファクトは頼りにならない? 使う時のコツ
藤平:深津さんは、こういったAIの使い方をどうやって覚えてきたんですか?
深津:海外にいくらでもリソースはあるので、読んで、使ってみる。それだけです。
藤平:使うか使わないかの問題ですね。余談ですが、深津さんの知的好奇心の凄まじさは、お会いしてからずっと尊敬しています。深津さん自身の実務で、ChatGPT4が一番役立っているのは、どんなところですか?
深津:プレゼンの資料を作る時、クライアントへの提案準備をする時に、かなり頼っていますね。「あなたは気鋭のアートディレクターだとします。この提案をされた時に、想定される質疑を挙げて下さい」みたいな。
藤平:深津さんは、「あなたは〇〇として」といキャラクターの仮定をよく使われていますが、これは有用なんですか?
深津:程度にもよりますけど、基本的にAIにロールを与えることは有効です。
藤平:こうやってChatGPT4を使うと、ファクトチェックも楽になりそうですね。
深津:あ、ファクトについては、ChatGPT4はちょっと嘘をつくんです(笑)。ChatGPT4は、すごい頭のいいやつが丸暗記とノリで生きている、くらいに思うといいかもしれない(笑)。

藤平:嘘つくのか(笑)。酷ではあるけど、ChatGPT4には正解のない問いを巡って、試行錯誤してもらうほうが強いということですね。
深津:そうです。基本、丸暗記&資料ナシで仕事させられている子なので、細かい知識の部分は間違えるときは間違えますよ。だから、ファクトについては、ChatGPT4に頼るのではなくて、むしろ自分でプロンプトにコピペでファクトを入れて、それを整理してもらいつつ、踏まえてもらうほうがいいですね。
藤平:僕も含めてAI初心者は、一発でAIから最適解が出てくると思っているんじゃないかと思います。でも、普段のクリエイティブワークと同じで、何回も往復する作業が必要、少しずつ良くしていけるということが大きな学びでした。
深津:AIは「聞き方勝負」です!
藤平:ChatGPT4、上手く使えば、すごく楽しい仕事ができそうです。とても勉強になりました。深津さん、お忙しいところ本当にありがとうございました!
今日の「シンプルにためになった」ポイント
・ChatGPT4とChatGPT3.5の性能の差はエグい(だから、できれば課金すべし)
・vs発想の時代から、withの時代へ:AIをチームメンバーにしよう
・とにかく聞き方と導き方が大事:自問自答をしてもらうこと、一歩ずつ改善すること
・総じて、「使ったもん勝ち」