米国やグローバルにおける広告・マーケティング業界の最新情報をまとめたベストインクラスプロデューサーズ発行の『BICP MAD MAN Report』。そのカットアップ版をお届けする本連載。今月は、AIと切っても切り離せない「エネルギー(電力)」の話題を深掘りする。
※本記事は、2024年11月刊行の『MarkeZine』(雑誌)107号に掲載したものです
【特集】進むAI活用、その影響とは?
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AIには「圧倒的不足」の電力
AIという広大なテーマの根幹に、「エネルギー(電力)」需要という全産業にわたる重要な課題が存在する。経済産業省も「戦後最大の難所」としてエネルギー政策に強い危機感を示している次元だ。地球環境にも配慮しつつ、慎重かつ重要な経済価値の動きが感じられる。
図表1は、「国際エネルギー機関(IEA:International Energy Agency)」が各調査団体から集計した、データセンター(AI)に必要とされる電力需要量の増加予測である。中間値(BCG社の推測値)でも、2030年には2022年の約「3倍」になる急激度だ。
脱炭素の方向を前提とし、この課題は単に太陽光パネルを広大な土地に敷きつめたり、風力ブレードを何百本も建てたりするような施設増設では解決できない。気まぐれな自然エネルギーではカバーできない、電力の「同時・同量」の安定確保が必須だからだ。
AIは今後、巨大な生物が増殖していくかのようにムーアの法則で成長を続ける。一時的にでも止まったり、レイテンシーが発生したりすると、日常生活(医療・金融・交通など)に障害を引き起こす可能性がある。
このAIによるエネルギー需要量増加は、巨大企業(国家)においては予測の範囲内だ。既に世界的な「新たなエコシステム」の構築に動き始めている、その成長連鎖を紹介していこう。
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榮枝 洋文(サカエダ ヒロフミ)
株式会社ベストインクラスプロデューサーズ(BICP)/ニューヨークオフィス代表
英WPPグループ傘下にて日本の広告会社の中国・香港、そして米国法人CFO兼副社長の後、株式会社デジタルインテリジェンス取締役を経て現職。海外経営マネジメントをベースにしたコンサルテーションを行う。日本広告業協会(JAAA)会報誌コラムニスト。著書に『広告ビジネス次の10年』(翔泳社)。ニューヨーク最新動向を解説する『MAD MAN Report』を発刊。米国コロンビア大学経営大学院(MBA)修了。※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です
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