政府公開データの量や質
アメリカには、この手のデータベースを活用した、作り自体はそれほど手のかかっていないサービスが多数あります。アメリカの政府系のサイトでは、収集したデータをプログラムが処理しやすい形で公開していることが多いので、それを使ったサービスも自然と多くなります。ちょうど最近「『社会調査』のウソ」という新書を読んで、日本にはアメリカに比べて大規模で継続的な調査が少ないとか、集めたデータを広く公開していない、という著者の指摘を見たところでした。いろいろな統計が電子的に、検索や集計のしやすい形で提供される機会が増えていくと、それを活用した面白いサービスも増えるのではないかと思います。
アメリカほど量はないのでしょうが、政府統計の総合窓口等のサイトで公開されている統計情報を見ることで、新しい切り口のネットサービスにつながるかもしれません。
「誰もが持っている」名前という属性
連載一回目の行ったことのある国を記録するサイト「World66」でも少し触れましたが、訪問者との相互作用で楽しませるタイプのネットサービスでは、誰もが努力無しに備えている属性を使うものほど、間口が広くなります。脳内メーカーなどもそうですが、自分の名前を入れるだけで他人と異なる面白い結果が出るというサービスは、これまでも、これからも多数出てくることでしょう。自社サイトで提供している製品やサービスと、ユーザの氏名を結びつけられないかは考えてみる価値のあるテーマではないでしょうか。