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MarkeZine Day(マーケジンデイ)は、マーケティング専門メディア「MarkeZine」が主催するイベントです。 「マーケティングの今を網羅する」をコンセプトに、拡張・複雑化している広告・マーケティング領域の最新情報を効率的にキャッチできる場所として企画・運営しています。

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MarkeZine Day 2025 Retail

再燃!BtoC のコンテンツマーケティング

LTVを約3倍に向上させたオウンドメディア ファンケルに学ぶデータドリブンな運営の秘訣

ファンを醸成するコンテンツの作り方

——ユーザーに寄り添うコンテンツ作りのコツを教えてください。

 FANCL CLIPは、ミドルおよびヘビーユーザーの閲覧率が高いメディアというのが特徴的です。これは、当社が紙の情報誌の時から築いてきたお客様との関係性がベースになっていると感じています。

 当社の情報誌は、2024年1月号にてリニューアルをし、現在、40代・50代向け、60代向け、若年層向けの3種の情報誌を発行しているのですが、これに対して毎月計2,000件を超えるアンケートがお客様から戻ってきます。加えて、当社が設けている美容健康相談の窓口にも様々な声が集まってきます。

3種の情報誌の表紙

 これらを活用することで、様々な接点でお客様のニーズを研究することができ、それを基にコンテンツ作成ができるのはFANCL CLIPの強みだと考えています。

 また、FANCL CLIPの記事制作は、元々情報誌を制作していた社内のメンバーが行っています。その経験値や商品知識の豊富さが質の高いコンテンツ作り、ひいてはユーザーに寄り添うコンテンツ作りに役立っていると感じます。

目指すは適切な記事を提案してくれるパーソナル化した媒体

——FANCL CLIPが今後、データを活用して取り組みたいことはなんですか。

 メール、LINE、アプリ、情報誌など複数の媒体とつながっているお客様ほどそうではないお客様と比べて、購入金額が3倍から4倍ほど高いことがデータからわかっています。だからこそ、お客様全体の中でこれらの媒体とすでにつながっているお客様の割合や、そのうちのFANCL CLIPを閲覧してくださっている方の数といった関係性を追っていきたいと考えています。

 加えて、どのお客様にどんな記事を読んでいただくと購買につながりやすいのかを分析し、より多くの人にとって最適な記事を届けられる媒体を作っていきたいと思っています。FANCL CLIP内には老若男女問わず様々な方に向けた記事が存在しているものの、お客様が自分に必要な記事をすぐに見つけづらいという課題があります。最適な記事とのマッチングを実現するために、記事別の閲覧数とECサイトへのCVR、そしてお客様属性ごとのデータを追ってこれらの関係性を紐解いているところです。

 また、店舗のような予期せぬ出会いの実現も目標の一つです。店舗に行くと、買おうと思っていた以外の商品や解決方法をスタッフが提案してくれたり、買い物をしていく中で予期せぬ商品と出会ったりできます。最終的にはこれをオンライン上でも実現していきたいです。こうした次のステップに進むためにも、仮説に基づいたデータ収集を続け、FANCL CLIPをより多くの方に楽しんでもらえる優良メディアに成長させていきたいと思っています。

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この記事の著者

岡田 果子(オカダ カコ)

IT系編集者、ライター。趣味・実用書の編集を経てWebメディアへ。その後キャリアインタビューなどのライティング業務を開始。執筆可能ジャンルは、開発手法・組織、プロダクト作り、教育ICT、その他ビジネス。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2024/02/09 08:00 https://markezine.jp/article/detail/44406

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