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スペシャルドラマが話題に!サントリー×フジテレビが行った、ブランドを深く伝えるテレビドラマ活用

ドラマで情緒的なお酒の価値を、自然に、深く、伝える

──「最寄りのユートピア」で、チャレンジした点はありますか。

中村:これまでフジテレビ様とは「金麦」と「月9ドラマ」とのコラボレーション企画でご一緒してきました。2021年から、2024年7月期「海のはじまり」まで、すでに10作品にもなります。

「海のはじまり」×「金麦」のコラボ。OA直後からX上でも大きな反響があり、「金麦のCMにすごく共感した」「CMで泣いた」「素敵すぎて震えた」「こういうCMならもっとみたい」などの声が。視聴者が喜ぶブランドコミュニケーションとなっている。

中村:今までの作品を通じて、ドラマ作品の世界・登場人物の魅力を最大限に活かすこと。ブランドとドラマを自然な形で寄り添わせること。そして何より、視聴者様にも喜んでいただくこと。これらをすべてかなえるコミュニケーションの形に、手ごたえを感じてきました。

 今では、すでに構築されたドラマをベースとしたコラボレーションでしたが、今回はドラマのテーマ検討からスタートする、という点ではチャレンジでした。

──ドラマを構築していく際に気を付けたポイントはどういったことがありますか。

栗原:サントリー様からいただいたお題は「お酒があることで日々がちょっと嬉しくなる」「人生の応援歌」でした。「おいしそう」という印象への訴えかけではなく、より深い角度でお酒の存在意義を表現する必要があり、これらを物語のメッセージとして落とし込むことを意識しました。

Xではトレンド入り!リーチメディアとしてだけではない、テレビの底力

──スペシャルドラマを通してどのような成果・効果が得られたのでしょうか

中村:しっかりターゲットへ届いている手ごたえがありました。ドラマであるからこそ感情移入ができ、コンテンツに対する視聴者様への満足感につなげられたと感じています。

 SNSでは「明日も頑張ろうと思えた」というお声のほか、スペシャルドラマで終わることを惜しむ声もあり、今回の手法に可能性を感じています。今回はドラマ内で、主人公の隆司と夕莉が成長していく姿に合わせてサントリー生ビールを作中で起用したのですが、「サン生(サントリー生ビール)、飲みたい!」「今からサントリー生ビール買ってきます」「サン生が足りない」といったお声があったのもうれしかったです。Xではトレンド入りも果たし、正直驚きました。

中村:ドラマが放送される際には、当社の関係者も見ていたのですが「ビールが物語に溶け込んでいて新しい感覚だった」「音楽とお酒って、やっぱりいいね」などたくさんの声が届いています。

栗原:スポンサーと一緒にテーマ設定しながらドラマを一から制作するという、新たなチャレンジできたこと自体が一つの成果だと感じております。

 スポンサー企業様とタッグを組んでアイデアを練り、ドラマを作っていくことで、今までとの視聴者様とは異なる違う層に作品を届けられました。こうした取り組みを繰り返し行うことで、テレビを視聴する方を増やしていきたいです。

 また放送の翌日には、とあるスポンサー様から早速、企業とフジテレビのコラボドラマについての問い合わせをいただきました。

──スペシャルドラマを放送してから、新たな気づきや課題はありますでしょうか。

中村:テレビ番組は内容次第で色々な層に届けられるのだと改めて実感しましたね。今回の取り組みではリーチメディアとしてではない、深く共感してもらうためのテレビの底力を見たように思います。

栗原:加えて今回の課題を挙げるなら、事前告知ですかね。SNSやWebでの告知は行ったのですが、もっとできることはあったなと思っています。

中村:確かにそうですね。このあたりはフジテレビさんと整理して、より良い枠組みを模索していきたいです。

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共創することで、コミュニケーションはもっと豊かになる

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この記事の著者

齋藤 ゆう(編集部)(サイトウ ユウ)

大学卒業後、広告代理店に入社しマーケターに。その後、事業会社に転職。金融・美容分野のマーケティング・企画・運営・セールスに携わる。2020年、翔泳社に入社しMarkeZine編集部に所属。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2024/10/08 07:30 https://markezine.jp/article/detail/44436

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