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MarkeZine Day(マーケジンデイ)は、マーケティング専門メディア「MarkeZine」が主催するイベントです。 「マーケティングの今を網羅する」をコンセプトに、拡張・複雑化している広告・マーケティング領域の最新情報を効率的にキャッチできる場所として企画・運営しています。

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MarkeZine Day 2025 Retail

【特集】お客様の「ご愛顧」を得るには?

購入以外のアクションにも価値を見出す 会員プログラムのリニューアルに込められた狙い

オンラインでは「わかりやすさ」を重視

──御社では実店舗に加え、アプリやECサイト、モールなど様々なチャネルで商品を販売されています。それぞれのチャネルでご愛顧を得るために工夫していることがあれば教えてください。

 アプリやLINE公式アカウントはデジタル会員証として店頭で使われるシーンが多いため、お客様が会計時に会員証をすぐ提示できるよう、バーコードの画像を使った直感的なクリエイティブでタップを促しています。またLINE公式アカウントの場合は、会員IDに連携済みのお客様と未連携のお客様で画面に表示するタブを出し分けています。連携済みの方にはバーコードのタブを表示し、未連携の方には新規会員登録用のタブを表示することで、店頭のスタッフがお客様の状況を一目で把握してID連携のご案内ができるようにしています。

 旧ハウスカードプログラムでは1ポイント=1円として使うことができましたが、UAクラブでは貯まったマイルをクーポンに交換して使う仕組みに変わりました。LINE公式アカウントではクーポンへの導線を画面右下の押されやすい場所に配置し、そこをタップすればお客様がマイルと引き換えたクーポンのほか、ブランドが独自に配信したクーポンやEC限定クーポンなども確認できるようにしています。これまではメールやアプリなどにクーポンが点在していて「今どのクーポンを使えるのか」がわかりにくかったこともあり、マイクーポンの一覧機能は工夫したポイントです。

 オンラインの場合は、アプリ内のコンテンツやメールを通じたコミュニケーションでお客様が当社の商品や会員プログラムを知ることになりますよね。店舗の場合はその役割をスタッフが担います。すべてのチャネルをなるべく並列に見つつ、LINE、アプリ、メールはどうしてもプッシュ型になってしまいますから、情報をわかりやすく伝えることに心を砕いています。

 お気に入りに登録された商品の在庫状況や最新スタイリングなどの情報を、マーケティングツールでお客様ごとに個別配信しているのですが、メールでもLINEでもアプリでも同じ内容を届けています。なぜなら、そのお客様がどのチャネルで最初に情報に接触するかわからないからです。言い回しや紹介する商品の数、配信タイミングなどは若干変えていますが、内容はあえて同じにしています。

──最後に、御社が最終ゴールとして掲げている「生涯顧客化」の達成に向けて、今後チャレンジしたいことやマーケティングの展望をお話しください。

 生涯顧客化のためには、店舗とオンラインのクロスユースが重要だと考えています。お客様の顔と名前が一致している状態を当社では「顔名一致」と呼んでいるのですが、店頭で顔名一致している方にはオンラインもあわせて使っていただき、逆にオンラインのみ利用いただいている方には店頭にもお越しいただいて顔名一致を目指したいです。

 個人的には、スタッフ予約のシステムにチャレンジしてみたいです。美容院で美容師を指名するようにWeb上でスタッフを予約して来店できる仕組みがあれば、オンラインのみ利用されている方が来店するきっかけになりますし、顔名一致のお客様も増えると思います。

 ゆくゆくは、お客様がアプリでお気に入り登録している商品や、来店直前にオンラインでチェックしていた商品、アプリをインストールしているかどうかなどの情報をスタッフが即座に把握して接客へ活かせるようなシステムも構築していきたいです。

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この記事の著者

渡辺 佳奈(編集部)(ワタナベ カナ)

1991年生まれ。慶應義塾大学環境情報学部を2013年に卒業後、翔泳社に新卒として入社。約5年間、Webメディアの広告営業に従事したのち退職。故郷である神戸に戻り、コーヒーショップで働く傍らライターとして活動。2021年に翔泳社へ再入社し、MarkeZine編集部に所属。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2024/04/17 20:37 https://markezine.jp/article/detail/44882

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