独自のアルゴリズム×売上データでLTV予測値から広告予算比を自動で最適化
MZ:菊池様から広告運用自動化ツール『Shirofune』と「LTV運用forリード」の概要をお聞かせください。
菊池:『Shirofune』は前述の通り、「熟練した広告運用のプロだったらこういう分析や調整をする」を丸ごと再現した広告運用自動化ツールです。Google広告やMeta広告など、主要な広告媒体の新規広告配信設定から予算管理、自動入札最適化、運用改善施策の提案と実行、レポート作成・分析まで自動化し、手間なくプロの成果が得られます。
広告を最適化する上で、どのキャンペーンや広告がどれくらいの成果を上げているかという情報は非常に重要になりますが、たとえばWebサイトでリードを獲得し、その後のセールス活動を通じて最終的な成約や売上につなげていくような業態では、元来成果として捉えられるのはリードの獲得までで、企業の最終的なゴールである売上については加味できておりませんでした。
そのためマーケティングチームでは売上につながらない質の低いリードであろうとただ安くリードを獲得することを目指さざるを得ず、結果として実は売上の最大化とは逆の方向に最適化してしまっていたり、それに伴いセールスチームとのコンフリクトが起きてしまっているケースも多く見られました。
「LTV運用forリード」はそういった課題を解決するために開発されています。基本的な仕組みとしては、各媒体プラットフォームに付与されている広告ごとのパラメータ情報を独自アルゴリズムで自動解析し、CRMや自社データベース内の成約や売上のデータと、その成約や売上を発生させたキャンペーンや広告を紐づけることで、各キャンペーンや広告ごとのLTVを自動で可視化するものになります。
これは一見頑張れば同様の仕組みを開発できそうに見えますが、各広告プラットフォームに様々な方法で設定されているパラメータを自動で正しく解析することは非常に困難です。USでプロダクトの営業をしていても同様の話を聞いたことがないので、おそらく世界で唯一Shirofune社のみが実現しているテクノロジーなのではと思います。
MZ:新機能「LTV運用forリード」は、広告運用業務においてどんなことを可能にするのでしょうか。
菊池:二つのことが実現可能になります。
一つ目は、各媒体やキャンペーンに対するいくらの広告投資が実際にいくらの売上に繋がったかという広告投資に対する実リターンを可視化すること。二つ目は、過去のデータからキャンペーンごとの「予測LTV」(1リード獲得が最終的にいくらのLTVになりそうかを予測した数値)を算出し、複数媒体を横断してLTVを最大化するための日々の予算配分を自動で調整することです。
LTVというのは性質上一定期間が経たないと数字が固まってきません。しかし、一定期間経過後の実売上を可視化しているだけでは日々成果を改善するための運用調整には利用できないため、「予測LTV」を算出して実際の日々の運用改善に活用するのが非常に重要になります。
「LTV運用 forリード」によりレポーティング/運用管理が劇的に効率化
MZ:ベーシックでは現在、どのように「LTV運用forリード」を活用しているのでしょうか。
志村:「LTV運用forリード」の機能では優先したいコンバージョンを設定し、それに基づいた運用を行うのですが、第1優先コンバージョンとして「予測LTV」を置き、第2優先コンバージョンとして今私たちが特に追っている「(顧客によるフォームの)本作成完了」を設定して動きを見ています。