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【特集】人と組織を強くするマーケターのリスキリング

本と現場、グロースX松本氏が見つけたリスキリングのカギ

日本でリスキリングの意識が高まらない理由

──松本さんが所属するグロースXは、マーケティング領域のリスキリングを支援していますが、企業のリスキリングに対する意識の現状をどのように捉えていますか。

 正直、日本企業のリスキリングに対する意識はまだまだ低いのが現状です。海外のリスキリングは企業側が主語で、これまでの職種では雇用し続けられない社員にリスキリングを促し、新たなスキルをもって雇用し続ける意味合いが強いです。海外企業の多くはジョブ型の雇用ですから、そのような考え方になっています。

 一方日本では、大半の会社は勉強しなくても出世できますし、雇用規制が厳しく解雇も難しい。そのため、勉強せずとも今の会社に居続けられるため、従業員の学びに対するモチベーションが著しく低いのです。

 また、企業が従業員のリスキリングを支援しても転職してしまうのでは、というリスクを懸念してしまっているのも、リスキリングが浸透しない背景にあります。

越境しないマーケターは生き残れない

──最後に、今後マーケターがリスキリングしていくべき領域についてお話しいただけますか。

 マーケティングの仕事は年々専門性が増し、高度化しています。最近ではMOps(マーケティングオペレーション)と呼ばれるマーケティング部門とIT部門の間でマーケティングツールやデータマネジメントなどを担う部門が登場しています。

 つまり、求められるのは他の領域に越境できるマーケターです。たとえば、当社ではウェビナーのLPや広告クリエイティブをCanvaで作っており、デザイナーがいなくても施策を遂行できていますし、ノーコードのCMSを導入しているのでエンジニアも運用には関わっていません。逆のパターンで言えば、MA(マーケティングオートメーション)やSFA(セールスフォースオートメーション)のMOpsにセールスやエンジニア出身の方が参入し活躍する事例を聞きます。

 これから、9割の人は複数の職種を越境した業務や作業が当たり前の多能工になりますし、そうでなければ生き残れないでしょう。その出発点がマーケターなのかセールスなのか、人によって異なるだけです。そのためにも、ブックスマートかストリートスマートのどちらかに振り切って、アップスキリングやリスキリングに取り組むべきです。

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この記事の著者

道上 飛翔(編集部)(ミチカミ ツバサ)

1991年生まれ。法政大学社会学部を2014年に卒業後、インターネット専業広告代理店へ入社し営業業務を行う。アドテクノロジーへの知的好奇心から読んでいたMarkeZineをきっかけに、2015年4月に翔泳社へ入社。7月よりMarkeZine編集部にジョインし、下っ端編集者として日々修業した結果、2020年4月より副...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2024/03/27 09:30 https://markezine.jp/article/detail/45220

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