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その手があったか!生成AIでコンテンツマーケティングを“劇的にラクにする”プロンプト術

タイトルとリード作りで悩まない!生成AIに相談して秀逸なアイデアに出会うコツ


 生成AIは、コンテンツマーケティングの在り方を激変させる可能性を秘めていますが、効果的な活用方法や適切なプロンプトの作成に関する知識不足が導入を阻む壁となっています。本連載では、読者が実践的なスキルを身につけ、生成AIをスムーズに業務に取り入れるために、Faber Companyのコンテンツ・エバンジェリストである中山氏が様々なノウハウと具体的な手順を紹介。第1回となる本稿では「完成度の高いタイトルとリードを短時間で作るコツ」を解説します。

「作らせていたがイマイチだった」には理由がある

 タイトルとリードの作成は、ChatGPTユーザーなら誰もが一度は試したことがあるでしょう。期待を寄せてタスクを任せたものの、微妙な回答にガッカリ……実は、このような結果には理由があります。

 生成AIは与えられた指示には忠実に従いますが、それ以上を自主的に行うことはありません。指示が明確でない場合や、創造性を促すような指示が含まれていない場合、AIは基本的なレベルの成果物を提供するに留まります。

 成果物がイマイチだと感じるなら、それは人間側の指示が不十分&不明瞭だった可能性が高いです。そこで重要になるのが、「役割」「文脈」「行動」の3つです。この3要素がハッキリするほど、生成結果が期待に添ったものになります。

1.役割

 生成に際してAIに任せたい役割を明確に伝えます

例:あなたはInstagramに精通したWebマーケターです。

2.文脈

 AIが期待通りに動かない場合に調整するための細かな指示を行います。背景や望ましい出力例を提示すると、期待値のズレが少なくなります。

例:2024年の最新の健康食品トレンドについて書かれたブログ記事のタイトルとリードを作成しています。植物ベースのプロテイン飲料が20代前半の若者の間で人気急上昇中である背景を踏まえたうえで、魅力的で説得力のあるタイトルとリードを生成してほしいです。

3.行動

 AIにさせたい行動を動詞で明示します。

例:「書く」「要約する」「抽出する」「探す」「書き換える」「分析する」「改善点を発見する」「翻訳する」「検証する」「対話する」「コーディングする」

生成AIが材料の洗い出し→ヒトが取捨選択する

 ここからは、具体例を使って解説します。

 一発で理想的な結果が得られるわけではないため、まず生成AIにアイデアを大量に出力させて、それからヒトが最適なものを選び出していきます。「量の作業は生成AIで、質の作業はヒトで」というイメージです。

 生成された内容を精査&調整するのは人間の役割です。たとえば、不適切なワードを避けたり、冗長な表現をカットしたり、必要なフレーズを追加することで、精度を上げていきます。

 「生成AIが市場に浸透するにつれて、検索エンジンは使用されなくなるのか?」というテーマで専門家に取材した記事を書くとして、そのタイトルとリードを作ってみましょう。

<プロンプト>

「生成AIが市場に浸透するにつれて、検索エンジンは使用されなくなるのか?」というテーマについて、専門家に取材した記事を書きます。

# 役割
あなたは、魅力的なタイトルとリード文の作成に長けたプロの編集者です。

# 文脈
生成AIを貶めることも、検索エンジンを否定することもせず、中立的な立場に立って取材します。根拠の薄い情報で読者を煽らず、事実ベースで執筆します。

# 行動
以下のキーワードを使って、タイトル案を10個出してください。

# キーワード
生成AI、検索エンジン

 生成されたのがこちらです。

<出力結果>

  • 生成AIの台頭と検索エンジンの未来: 市場変動がもたらす影響は?

  • 生成AIが広がるなかで検索エンジンは役割を失うのか?

  • 生成AIの浸透が進む中、検索エンジンの使用は減少するのか?

  • 生成AIの普及が検索エンジンを脅かす?市場の変化を探る

  • 検索エンジンは生成AIの影響を乗り越えられるか?専門家の見解

  • 生成AIと検索エンジン: 市場における共存または消滅の未来

  • 生成AIの普及に伴い、検索エンジンの終焉が迫るのか?

  • 生成AIの時代における検索エンジンの行方: 市場予測

  • 生成AIが主流になると検索エンジンはどうなる?新たな展望を探る

  • 検索エンジンの未来は生成AIに握られているのか?

 日本語としてぎこちなさを感じますし、内容も少し微妙。しかし、部分部分で見れば「終焉」「専門家の見解」「役割を失うのか」というフレーズは使えそうです。

<プロンプト>

「終焉」「専門家の見解」「役割を失うのか」というフレーズはいいですね。

その3つを組み合わせて、さらに10案提案してください。

<生成結果>

  • 検索エンジンの終焉が迫る?生成AIの普及と失われる役割について専門家が議論

  • 専門家が議論: 生成AIによって検索エンジンは本当に役割を失うのか?

  • 生成AIの台頭が検索エンジンの終焉を意味するのか?専門家による深掘り

  • 生成AIの進化により検索エンジンは役割を失うのか?専門家の見解を探る

  • 生成AIの浸透が進む中、検索エンジンは役割を失うのか?専門家の見解

  • 専門家が解析する検索エンジンの終焉:生成AIによる市場変化と役割の喪失

  • 専門家が見る検索エンジンの未来:生成AIによる役割の喪失は避けられるのか?

(以下、省略)

 マシになってきました。個人的に「生成AIの進化により検索エンジンは役割を失うのか?専門家の見解を探る」は筋が良いと思います。上記のように、役割・文脈・行動を伝えることは前提としながら、出力から良いフレーズを見つけて絞り込むのがヒトの役割です。

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この記事の著者

中山 順司(ナカヤマ ジュンジ)

SEO・ソーシャル・動画の3領域でのコンテンツ企画と制作が得意な生粋のコンテンツクリエイター。ソフトバンク、楽天トラベル、Six Apart、freee、ファベルカンパニーを経て2024年に独立。コンテンツマーケティングを専業とし、オウンドメディアとYouTubeの設計 / 企画 / 執筆 / 編集 / 分析 / 改善 / SEO を幅広く行う。MarkeZine、Web担当者Forum、ねとらぼ、WorkshipMAGAZINE等で執筆しつつ、Content ...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2024/05/31 14:14 https://markezine.jp/article/detail/45463

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