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その手があったか!生成AIでコンテンツマーケティングを“劇的にラクにする”プロンプト術

生成AIと壁打ちして、独創的なアイデアを発想するコツ

 「生成AIは調査や要約には有用だが、アイデアを作り出すのは苦手」と思っている人も多いかもしれません。しかし、実はゼロからアイデアを生み出したり、クリエイティブな発想をしたりすることも、プロンプト次第では可能です。この記事では、生成AIを活用して、独創的なアイデアを考えるための具体的な方法をご紹介します。

YouTubeチャンネルを始めるとして、コンセプトをどうするか?

 唐突ですが、あなたは転職エージェント会社に勤めるWebマーケターで、ある日上司から「YouTubeチャンネルを始めたいので、コンセプトを考えてほしい」と頼まれたとします。

 しかも……

  • 既存チャンネルの模倣はダメ
  • 独創的で新規性が高いこと
  • かつ、視聴者ニーズが高いこと

 という無茶振りをされました。

 そこで、ChatGPTに相談です。もちろん、いきなり回答は求めず、壁打ちを繰り返しつつ、徐々に絞り込んでいけば、一人で悩むより良質なアイデアに出会えるはずです。

0⇒1の発想は苦手だが、1⇒10の拡散は得意

 前提も背景もナシに、ChatGPTが目からウロコなアイデアを出すことはありません。しかし、与えられた情報をもとに“拡散”することは得意です。

情報を与える

ChatGPTに提案・拡散をさせる

良いモノを発見したら深掘りする

 この三つを繰り返し、ヒトとAIの共同作業で思考を掘り下げるイメージですね。

 さて、「新チャンネルのコンセプト」という抽象的なお題なので、何を手がかりに始めればよいか迷うでしょう。そんなときは、「そもそもどんな情報があれば、精度高く回答できるか?」をChatGPTに聞くところから始めます。

 たとえば、こんな感じです。

<筆者のプロンプト>

「転職」をテーマに、新しくYouTubeチャンネルを作りたい。

既存チャンネルのマネにならない、独創的な切り口にしたいので、相談にのってほしい。

そのために必要な情報を与えるので、まずは私に質問してほしい。

<ChatGPTの回答>

  1. ターゲットオーディエンス
    a.どのような年齢層や職業の人々をターゲットにしていますか?
    b.具体的な視聴者のペルソナがありますか?
  2. チャンネルの目的
    a.このチャンネルを通じて視聴者にどのような価値を提供したいですか?
    b.視聴者がこのチャンネルを見た後に得られる具体的な成果は何ですか?
  3. コンテンツのスタイル
    a.教育的な内容にするのか、エンターテインメント要素を取り入れるのか、どちらに重点を置きますか?
    b.インタビュー、対談、実践的なアドバイス、ストーリーテリングなど、どのような形式で動画を提供したいですか?
  4. 競合分析
    a.既存の転職関連チャンネルで参考にしているものや、避けたい要素はありますか?
    b.競合チャンネルとの差別化を図るためのアイデアはありますか?

 5W1Hの思考整理を手伝ってくれていますね。私からは次のように回答しました。

<筆者のプロンプト>

  • ターゲットオーディエンス
    20~50代のホワイトカラー会社員
    仕事選びで悩んでいて、自分らしい仕事を見つけたいと考えている
  • チャンネルの目的
    行動のキッカケ、ヒント、勇気、他者の考え方や新しい価値観
    自分の転職活動をよりよく進めるためにポジティブな気持ちになる
  • コンテンツのスタイル
    経験者の話を聞いて助言になるコンテンツにしたい
    インタビュー、取材、対談などの形式は問わない
  • 競合分析
    転職コンサルタント、エージェントの定型的なアドバイスにはしたくない
    行動に結びつきにくい抽象的な中身にはしたくない

 すると、「転職を考えている20~50代のホワイトカラー層に向けて、実際に転職を経験した人々のリアルなストーリーを紹介し、視聴者に行動のきっかけや新しい価値観を提供する、リアル転職ストーリー」が良いのでは、とChatGPTが提案してくれました。

 私の回答をまとめてきた印象ですが、スパッと一文になったことで、コンセプトっぽくなりました。『リアル転職ストーリー』はカギになりそうなワードなので、これを膨らませましょう。

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この記事の著者

中山 順司(ナカヤマ ジュンジ)

SEO・ソーシャル・動画の3領域でのコンテンツ企画と制作が得意な生粋のコンテンツクリエイター。ソフトバンク、楽天トラベル、Six Apart、freee、ファベルカンパニーを経て2024年に独立。コンテンツマーケティングを専業とし、オウンドメディアとYouTubeの設計 / 企画 / 執筆 / 編集 / 分析 / 改善 / SEO を幅広く行う。MarkeZine、Web担当者Forum、ねとらぼ、WorkshipMAGAZINE...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2024/09/04 08:00 https://markezine.jp/article/detail/46332

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