機能×マーケティングの組み合わせでグロースを加速
──既にZ世代からシニア層まで、「メルカリ」には幅広い利用者がいると思いますが、特に力を入れてプロモーションをしていきたいターゲットはいますか?
特定世代・層だけ注力するという考え方ではないですが、中長期の成長を考えるとZ世代ですね。年齢が上がれば上がるほど可処分所得も大きくなりますが、それよりも若い方を中心に使ってもらい、「『メルカリ』=イケているサービス」と思ってもらいたいです。それが結果としてZ世代よりも上の年代の獲得につながると考えています。
──その他に現在マーケティングにおいて力を入れていることはありますか?
出品に対するハードルを下げる取り組みには注力しています。「メルカリ」で発送するには商品の撮影や説明文の作成、価格の設定、梱包、発送と複数のプロセスが存在します。これをプロダクトの改善によって解消するプロジェクトを現在進めていて、たとえば商品写真の撮影に加えて、商品名・カテゴリー・商品の状態・販売価格の4つを入力するだけで、出品が完了できる「かんたん出品」機能や、「メルカリ」が持つロジスティクスを活用して発送をカンタンにする取り組みが挙げられます。
──ここまでのお話をうかがうと、機能の改善とそれに合わせたプロモーションがうまく組み合わさっている印象を受けたのですが、千葉さんが考えるマーケティングがもたらす価値はなんだと思いますか?
機能とマーケティングの掛け算は重要だと考えています。新しい機能をリリースするだけではサービスの成長は難しく、機能の認知を高めて使ってもらうための支援をマーケティングで行う必要があります。もし、機能とマーケティングが分離してしまうと、ポイントなどインセンティブを配るキャンペーンなどで獲得を促すことしかできません。

新たに出す機能をグロースさせるために、どのような施策が必要かを考えるのがマーケティングの果たすべき役割と捉えています。