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『MarkeZine』(雑誌)

第101号(2024年5月号)
特集「進化するテレビマーケティング、現在の選択肢」

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【100号特集】24社に聞く、経営構想におけるマーケティング

唯一無二のユニークネスを顧客起点で事業に繋げる富士通、パーパス起点の事業変革×マーケティング

 「富士通、変わったね」という声をよくいただくようになりました――と話すのは、同社CMOの山本多絵子氏。“言葉だけ”と言われがちな、パーパスブランディング、企業変革をCMOの立場から強力に進めてきた人物である。中期経営計画を掘り下げる形で、経営戦略におけるマーケティングの役割を聞いてきた。

※本記事は、2024年4月刊行の『MarkeZine』(雑誌)100号に掲載したものです

【100号特集】24社に聞く、経営構想におけるマーケティング

「競争」から「共創」へ 日本マーケティング協会の新定義が示す、これからのマーケティングのあり方
5つの柱でお客様の期待を超える マーケティングとイノベーションを実現する
1年で大きく進化し「生活者に近づいた」味の素のマーケティング 新組織設置の狙いとその成果を聞く
「マーケティング部も 営業部も存在しません」全社を巻き込むCX推進部がイーデザイン損保の経営を動かす
目指すは「シェアNo.1」ではなく「唯一無二」、花王がマーケティング戦略を変えた背景
「良いコンテンツを作れば自然と広がる仕組み」を目指して──「ABEMA」の経営とマーケティング
苦境から回復、さらには飛躍を目指して。「お客様の実感価値」の解像度を上げるJTBのマーケティング
生活者インサイトを捉えて新たな文化・市場を創造する 資生堂においてマーケティングが果たす役割
セブン-イレブン・ジャパンがマーケティング本部を新設 加盟店も含めた全社の“ハブ”を目指して
「ファッションの『こと』ならZOZO」というイメージ醸成を目指す、ZOZOの戦略と取り組み
常識破りの戦略で圧倒的な成長を。「KANDO(感動)ドリブン」で駆け上がっていくトリドールの構想
価値の源泉を見出して社内にバトンをつなぐ 購入者と喫食者に向き合うニチレイのマーケティング
「マーケティングの担う領域にボーダーラインは引かない」日産の経営を支えるパーパスドリブンな戦略と組織
逆境から変革を成し遂げた富士フイルムグループ、パーパスを原動力にしたさらなる進化に向けて
6,200万ユーザーが利用するPayPay、既存ユーザーの推奨とLTV向上で更なる成長を
唯一無二の商品で他社との差別化を図る三井住友カード 「老舗なのに新しい」企業イメージを育む
目指すはMAU4,500万。メルカリの成長に欠かせない「海外需要の獲得」「特定カテゴリーの成長」
楽器や音楽への知見を体験に転換し、新たな強みとする。ヤマハの「Make Waves」
「OMOの推進」と「若年層の獲得」を着々と進めるユナイテッドアローズの構想
リクルートに聞く、経営とマーケティングの近接性。カギはボトムアップ型の組織
ROI重視で経営のプレゼンスを高める! 売上拡大を続けるSansanのマーケティング
全社横断のマーケティング組織でDX支援を強めるNECの進化
マーケターがやるべきは「マーケティング」だけではない。パナソニックコネクト、企業変革のドライバー
─ 唯一無二のユニークネスを顧客起点で事業に繋げる富士通、パーパス起点の事業変革×マーケティング(本記事)
「お金を前へ。人生をもっと前へ。」どこまでもミッションドリブンなマネーフォワードのマーケティング

富士通、ソリューションサービスへの転換

──2019年に時田隆仁さんが社長に就任して以降、富士通はグローバルで抜本的な改革を進めてこられました。近年はどのような戦略を?

 「イノベーションによって社会に信頼をもたらし、世界をより持続可能にしていくこと」というパーパスを2020年に発表してから、我々はこれを実行するために様々な活動を行ってきました。これまでの活動を振り返り、改めて富士通におけるマテリアリティ(必要不可欠な貢献分野)と重点戦略を再定義したのが、2023年5月に発表した「新中期経営計画」です。

富士通株式会社 執行役員EVP CMO 山本多絵子(やまもと・たえこ)氏 上智大学を卒業後、三菱商事へ入社。システムエンジニアとして経験を積み渡豪。ニューサウスウェールズ州立大学で修士号を取得後、日本のスタートアップ企業のシドニー支店を開設、安定稼働させた後、帰国。マーケティングのプロフェッショナルとしてマイクロソフト、IBMを経て2020年4月より富士通のCMOに就任し、全社のブランディングやマーケティングを担当。
富士通株式会社 執行役員EVP CMO 山本多絵子(やまもと・たえこ)氏
上智大学を卒業後、三菱商事へ入社。システムエンジニアとして経験を積み渡豪。ニューサウスウェールズ州立大学で修士号を取得後、日本のスタートアップ企業のシドニー支店を開設、安定稼働させた後、帰国。マーケティングのプロフェッショナルとしてマイクロソフト、IBMを経て2020年4月より富士通のCMOに就任し、全社のブランディングやマーケティングを担当。

 まず富士通のマテリアリティは「地球環境問題の解決(Planet)」「デジタル社会の発展(Prosperity)」「人々のウェルビーイングの向上(People)」の3Pから成ります。これらは社会・お客様に富士通が貢献できる分野であり、我々の強みでもあるところです。さらに、3Pを実現するための重点戦略を「お客様」「事業」「テクノロジー」「人材」の4つの領域から策定しています(図表1)。

図表1 富士通 中期経営計画(2023 〜 2025 年度)における重点戦略
図表1 富士通 中期経営計画(2023 〜 2025 年度)における重点戦略

 大枠をお話しすると、世の中の変化・進化のスピードが速くなっている中、多くの企業がその変化への対応に課題を抱えています。近年、コンサルティングサービスへのニーズが急拡大しているのにはこうした背景があるのでしょう。

 これらを踏まえ、我々は「製品を導入いただいて終わり」というプロダクトアウトなビジネスモデルからシフトチェンジしていくべく改革を行ってきました。お客様の課題や目的をしっかり理解し、そのニーズに富士通が持つテクノロジーをもって応えていく。そうして、お客様のニーズと富士通のテクノロジーをソリューションビジネスにつなげていくということに徹底して取り組んでいます。

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この記事の著者

松崎 美紗子(編集部)(マツザキ ミサコ)

1995年生まれ。早稲田大学商学部を卒業後、新卒で翔泳社に入社。新入社員として、日々奮闘中です。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2024/06/20 10:45 https://markezine.jp/article/detail/45479

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