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【100号特集】24社に聞く、経営構想におけるマーケティング

マーケターがやるべきは「マーケティング」だけではない。パナソニックコネクト、企業変革のドライバー

 パナソニックグループのBtoB事業を展開するパナソニックコネクトは、「現場から 社会を動かし 未来へつなぐ」をパーパスに掲げ、企業変革に取り組んできた。全社一丸となっての変革を強力にドライブしてきたのは同社のマーケティング組織である。マーケティングは自社に、顧客に、社会にどのような価値をもたらせるか? CMOの山口有希子氏に話を聞いた。

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マーケティングが企業成長のためにできること

──はじめに、パナソニックコネクトの成長戦略の大枠をお聞かせください。

 7年前、弊社の社長に就任した樋口は企業変革を進めていくことを表明しました。まずはカルチャー改革、次にビジネスモデルの改革、そして事業ポートフォリオ改革の3段階からなる変革です。

 祖業として元々持っているものづくりの技術をさらに研ぎ澄ませ、未来に残るナンバーワンのプロダクトを作っていくのと同時に、クラウドビジネスやソリューションビジネスなど新しいビジネスを立ち上げていく。そうして企業として持つケイパビリティを広げていきながら利益率を高め、2027年にEBITDA2,000億円を達成することを目標としています。

パナソニックコネクト株式会社 取締役執行役員 シニア・ヴァイス・プレジデント CMO、DEI担当役員、カルチャー&マインド改革推進担当役員  山口有希子(やまぐち・ゆきこ)氏 日本IBM、シスコシステムズ、ヤフージャパンなど国内外の企業にてマーケティング部門管理職を歴任。現在はパナソニックコネクトにて、国内外の広報&マーケティング、デザイン機能を強化しつつ、ビジネス改革・カルチャー改革、サステナビリティ推進に取り組む。また、ダイバーシティ推進担当役員として、ジェンダーダイバーシティ、男性育休100%取得などの取り組みを強力に推進。
パナソニックコネクト株式会社 取締役執行役員
シニア・ヴァイス・プレジデント CMO、DEI担当役員、
カルチャー&マインド改革推進担当役員 山口有希子(やまぐち・ゆきこ)氏

日本IBM、シスコシステムズ、ヤフージャパンなど国内外の企業にてマーケティング部門管理職を歴任。現在はパナソニックコネクトにて、国内外の広報&マーケティング、デザイン機能を強化しつつ、ビジネス改革・カルチャー改革、サステナビリティ推進に取り組む。また、ダイバーシティ推進担当役員として、ジェンダーダイバーシティ、男性育休100%取得などの取り組みを強力に推進。

──山口さんは、中でもカルチャー改革に尽力されていらっしゃいます。

 はい。企業変革を進める際、カルチャー改革は一丁目一番地だと考えています。経営戦略や事業ポートフォリオを変えられたとしても、健全な企業文化がなければ企業変革はうまく進みません。たとえば、会議で何も言えないような雰囲気になるか、活発に議論ができる雰囲気になるかもカルチャーの違いですよね。要は、この“空気”をいかに作っていくかということになりますから、カルチャー改革は本当に難しいです。一朝一夕にはいきません。だからこそ、マーケティングが重要なのです。

──企業変革の中で、マーケティングはどのような役割を果たしているのでしょうか?

 私は、マーケティングで第一義に考えるべきは、企業の変革をドライブすることだと思います。なぜなら、マーケティングが専門とする「コミュニケーション」が変革を加速させるからです。その際、横ぐしで組織をつなぐことも重要な役割でしょう。

 その上で、マーケティングの役割をブレイクダウンすると、「1.ブランドを創ること」「2.ビジネス成長に貢献すること」の大きく2つがあると考えています。

 1つ目の「ブランドを創ること」は、実は企業そのものを作ること、企業文化を作ることとイコールです。私がカルチャー改革に尽力している理由もここにつながってきます。2つ目の「ビジネス成長への貢献」では、データやテクノロジーを駆使するなどマーケティング手法をアップデートしながら、顧客起点のエクスペリエンスを提供していくことが求められます。そのために、プロフェッショナル人材の育成にも注力して取り組んでいます。

 多くの日本企業は、マーケティング部門=広告宣伝や販促活動を行うところと捉えているかもしれませんが、そうした定義は私には違和感があります。売上を作るためにマーケターが持っているプロフェッショナル性をどう使っていくか? その答えは決してビジネス成長をサポートすることだけではないはずです。

 CMOにもいろいろなタイプがありますが、私が目指してきたのはより良い企業を作っていくためのCMOです。変革をサポートするのではなく、CEOの横で変革をドライブしていく。そういったCMOであり、マーケティング部門でありたいと考えています。

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MarkeZine編集部(マーケジンヘンシュウブ)

デジタルを中心とした広告/マーケティングの最新動向を発信する専門メディアの編集部です。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2024/06/05 08:26 https://markezine.jp/article/detail/45476

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