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『MarkeZine』(雑誌)

第101号(2024年5月号)
特集「進化するテレビマーケティング、現在の選択肢」

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【100号特集】24社に聞く、経営構想におけるマーケティング

ROI重視で経営のプレゼンスを高める! 売上拡大を続けるSansanのマーケティング

 DX推進にともない、数多くのSaaS企業が誕生している。その中でも不動のポジションを誇る企業の1つが創業17年のSansanだ。法人向け営業DXサービス「Sansan」をはじめとする同社のプロダクトは売上の拡大が続いている。マーケティングはどのような役割を担っているのか。福永和洋氏にうかがった。

※本記事は、2024年4月刊行の『MarkeZine』(雑誌)100号に掲載したものです

【100号特集】24社に聞く、経営構想におけるマーケティング

「競争」から「共創」へ 日本マーケティング協会の新定義が示す、これからのマーケティングのあり方
5つの柱でお客様の期待を超える マーケティングとイノベーションを実現する
1年で大きく進化し「生活者に近づいた」味の素のマーケティング 新組織設置の狙いとその成果を聞く
「マーケティング部も 営業部も存在しません」全社を巻き込むCX推進部がイーデザイン損保の経営を動かす
目指すは「シェアNo.1」ではなく「唯一無二」、花王がマーケティング戦略を変えた背景
「良いコンテンツを作れば自然と広がる仕組み」を目指して──「ABEMA」の経営とマーケティング
苦境から回復、さらには飛躍を目指して。「お客様の実感価値」の解像度を上げるJTBのマーケティング
生活者インサイトを捉えて新たな文化・市場を創造する 資生堂においてマーケティングが果たす役割
セブン-イレブン・ジャパンがマーケティング本部を新設 加盟店も含めた全社の“ハブ”を目指して
「ファッションの『こと』ならZOZO」というイメージ醸成を目指す、ZOZOの戦略と取り組み
常識破りの戦略で圧倒的な成長を。「KANDO(感動)ドリブン」で駆け上がっていくトリドールの構想
価値の源泉を見出して社内にバトンをつなぐ 購入者と喫食者に向き合うニチレイのマーケティング
「マーケティングの担う領域にボーダーラインは引かない」日産の経営を支えるパーパスドリブンな戦略と組織
逆境から変革を成し遂げた富士フイルムグループ、パーパスを原動力にしたさらなる進化に向けて
6,200万ユーザーが利用するPayPay、既存ユーザーの推奨とLTV向上で更なる成長を
唯一無二の商品で他社との差別化を図る三井住友カード 「老舗なのに新しい」企業イメージを育む
目指すはMAU4,500万。メルカリの成長に欠かせない「海外需要の獲得」「特定カテゴリーの成長」
楽器や音楽への知見を体験に転換し、新たな強みとする。ヤマハの「Make Waves」
「OMOの推進」と「若年層の獲得」を着々と進めるユナイテッドアローズの構想
リクルートに聞く、経営とマーケティングの近接性。カギはボトムアップ型の組織
─ ROI重視で経営のプレゼンスを高める! 売上拡大を続けるSansanのマーケティング(本記事)
全社横断のマーケティング組織でDX支援を強めるNECの進化
マーケターがやるべきは「マーケティング」だけではない。パナソニックコネクト、企業変革のドライバー
唯一無二のユニークネスを顧客起点で事業に繋げる富士通、パーパス起点の事業変革×マーケティング
「お金を前へ。人生をもっと前へ。」どこまでもミッションドリブンなマネーフォワードのマーケティング

「Sansan」と「Bill One」の売上最大化を目指して

──貴社の中長期成長戦略にて、重視していることをお聞かせください。

 注力しているのは、営業DXサービス「Sansan」とインボイス管理サービス「Bill One」の事業です。この2つは当社の売上を牽引しているプロダクトであり、今後も売上を最大化していくことを目指しています。

 まず「Sansan」は、会社を創業した2007年にクラウド名刺管理サービスとして提供を開始。現在は名刺管理の枠を超えて収益最大化も目指せることを浸透させるべく、営業・DXサービスへとリブランディングを行っています。タグラインも、2024年1月から「名刺管理から、収益を最大化する」へと変更しました。

Sansan株式会社 Sansan事業部 マーケティング部 部長 福永 和洋(ふくなが・かずひろ)氏
2001年マーケティング支援の会社からキャリアをスタート。トランスコスモスでログ解析や自然言語分析などのデータ分析担当を経てBtoCのマーケティングに従事。その後、2019年2月にSansanへ入社。現在は営業DXサービス「Sansan」やインボイス管理サービス「Bill One」、契約データベース「Contract One」のマーケティング責任者として従事している。

 現在、ARR(年間経常収益)が200億円を超えており、契約件数も9,000件を突破。市場では8割を超えるシェアがあります。しかし「Sansan=名刺管理」とイメージする方や、その先の活用がイメージしづらい方も多くいらっしゃるのが現状です。具体的な使い方を浸透させていくことで、さらなる成長余地があると考えています。

 たとえば元々Sansanは名刺をベースとした人物情報の共有に活用されていましたが新たに企業情報を搭載。新規顧客の開拓にも使えるようになりました。

 名刺をベースにした人物や商談の情報に加えて、100万件を超える企業情報を活用することによって潜在顧客を絞り込めます。新たな営業機会を発見し、新規顧客開拓として売上の向上につなげることができるのです。

 もう1つの「Bill One」は2020年5月にサービスリリースしました。インボイス制度や電子帳簿保存法の対応なども追い風となり、T2D3(※)を着実に達成するペースで売上を伸ばしています。

 2023年にはオプションサービスとして「Bill Oneビジネスカード」の提供を始めました。「Bill One」を介して請求書のやりとりを行う「インボイスネットワーク」の参画企業数は14万社を突破するなど、一層の拡大を目指しています。

T2D3:サービスをスタートしてからの売上額が、前年を基準として毎年3倍・3倍・2倍・2倍・2倍(Triple・Triple・Double・Double・Double)と上昇し、5年間で72倍の売上成長を目指すという意味。理想的なSaaSの成長モデルとされる。

──経営戦略を実現するために、どのようなマーケティング戦略を立てられていますか?

 対外的な戦略としては、マーケットインで、お客様の業務課題に対し、どう解決していけるのかを訴求しています。弊社のプロダクトでどのような価値提供ができるのかを突き詰めていくイメージです。

 社内の取り組みとしては営業と同様、SMBやエンタープライズ企業など企業規模別にマーケティング担当を分け、各ニーズに合わせたメッセージ開発などを行っています。また、営業資料作成を一緒に行うなど営業担当と連携することで、会社としてお客様に発信するメッセージに一貫性を持たせられるようにしています。

 元々マーケティング部は横断的な組織だったのですが、現在は事業部制を採っています。これにより営業担当やカスタマーサクセス担当との密な連携が可能になったほか、ペルソナやターゲットがよりシャープになり、製品理解や伝えるメッセージのPDCAを回しやすくなりました。

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この記事の著者

和泉 ゆかり(イズミ ユカリ)

 IT企業にてWebマーケティング・人事業務に従事した後、独立。現在はビジネスパーソン向けの媒体で、ライティング・編集を手がける。得意領域は、テクノロジーや広告、働き方など。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2024/06/20 10:47 https://markezine.jp/article/detail/45382

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