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『MarkeZine』(雑誌)

第101号(2024年5月号)
特集「進化するテレビマーケティング、現在の選択肢」

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【100号特集】24社に聞く、経営構想におけるマーケティング

楽器や音楽への知見を体験に転換し、新たな強みとする。ヤマハの「Make Waves」

 ヤマハは2022年5月、中期経営計画「Make Waves 2.0」を発表し、人々の意識や環境が変化した先にある新たな社会に向けて舵を切っている。事業基盤、環境・社会、人材という3つの切り口で、具体的にどういった活動に注力しているのか、またマーケティング組織がどんな役割を果たしているか、同社大村寛子氏にうかがった。

※本記事は、2024年4月刊行の『MarkeZine』(雑誌)100号に掲載したものです。また、2023年2月取材時点の情報です。

【100号特集】24社に聞く、経営構想におけるマーケティング

「競争」から「共創」へ 日本マーケティング協会の新定義が示す、これからのマーケティングのあり方
5つの柱でお客様の期待を超える マーケティングとイノベーションを実現する
1年で大きく進化し「生活者に近づいた」味の素のマーケティング 新組織設置の狙いとその成果を聞く
「マーケティング部も 営業部も存在しません」全社を巻き込むCX推進部がイーデザイン損保の経営を動かす
目指すは「シェアNo.1」ではなく「唯一無二」、花王がマーケティング戦略を変えた背景
「良いコンテンツを作れば自然と広がる仕組み」を目指して──「ABEMA」の経営とマーケティング
苦境から回復、さらには飛躍を目指して。「お客様の実感価値」の解像度を上げるJTBのマーケティング
生活者インサイトを捉えて新たな文化・市場を創造する 資生堂においてマーケティングが果たす役割
セブン-イレブン・ジャパンがマーケティング本部を新設 加盟店も含めた全社の“ハブ”を目指して
「ファッションの『こと』ならZOZO」というイメージ醸成を目指す、ZOZOの戦略と取り組み
常識破りの戦略で圧倒的な成長を。「KANDO(感動)ドリブン」で駆け上がっていくトリドールの構想
価値の源泉を見出して社内にバトンをつなぐ 購入者と喫食者に向き合うニチレイのマーケティング
「マーケティングの担う領域にボーダーラインは引かない」日産の経営を支えるパーパスドリブンな戦略と組織
逆境から変革を成し遂げた富士フイルムグループ、パーパスを原動力にしたさらなる進化に向けて
6,200万ユーザーが利用するPayPay、既存ユーザーの推奨とLTV向上で更なる成長を
唯一無二の商品で他社との差別化を図る三井住友カード 「老舗なのに新しい」企業イメージを育む
目指すはMAU4,500万。メルカリの成長に欠かせない「海外需要の獲得」「特定カテゴリーの成長」
─ 楽器や音楽への知見を体験に転換し、新たな強みとする。ヤマハの「Make Waves」(本記事)
「OMOの推進」と「若年層の獲得」を着々と進めるユナイテッドアローズの構想
リクルートに聞く、経営とマーケティングの近接性。カギはボトムアップ型の組織
ROI重視で経営のプレゼンスを高める! 売上拡大を続けるSansanのマーケティング
全社横断のマーケティング組織でDX支援を強めるNECの進化
マーケターがやるべきは「マーケティング」だけではない。パナソニックコネクト、企業変革のドライバー
唯一無二のユニークネスを顧客起点で事業に繋げる富士通、パーパス起点の事業変革×マーケティング

「Make Waves」―心震える瞬間をつくる

──大村さんは2019年に御社初の女性執行役員に就任される前から、全社的なマーケティングの推進に取り組み、ブランド価値の向上に努めてこられました。経緯を少しうかがえますか。

 私は楽器やソフトウェアの開発に携わった後、2011年から鍵盤楽器の営業に移りました。その中で、自社のプレゼンス向上の重要性を実感し、2016年に「主力事業である楽器と音響ビジネスを統合したマーケティング部門を作りたい」と提案して実現しました。

 それを経て2018年、マーケティングの全社部門を立ち上げました。事業単位のセールス&マーケティングではなく、コーポレートのマーケティングです。

ヤマハ株式会社 執行役員 ブランド戦略本部長(2024年2月取材時点) 大村寛子(おおむら・ひろこ)氏 1992年ヤマハ株式会社入社。ソフトウェアや電子楽器の開発などに携わった後、鍵盤楽器の営業部門を経て、2018年ヤマハで初となるマーケティング全社部門を立ち上げ。2019年執行役員就任。2021年4月よりブランド戦略本部長。
ヤマハ株式会社 執行役員 ブランド戦略本部長(2024年2月取材時点) 大村寛子(おおむら・ひろこ)氏
1992年ヤマハ株式会社入社。ソフトウェアや電子楽器の開発などに携わった後、鍵盤楽器の営業部門を経て、2018年ヤマハで初となるマーケティング全社部門を立ち上げ。2019年執行役員就任。2021年4月よりブランド戦略本部長。

 翌2019年、当社は中期経営計画「Make Waves 1.0」を発表しました。「Make Waves」は人々が心を震わす瞬間を表した言葉で、ヤマハが皆さまの人生に提供する価値を綴ったブランドプロミスそのものです。

 そして、当社が中長期的に目指す姿を「なくてはならない、個性輝く企業」になると打ち出しました。私たちの商品やサービスは「生活必需品」とは言えませんが、自分の人生や生活に必要な、言わば「人間必需品」だと思っていただければ選ばれ、結果として収益が高まり、ブランド価値が上がり、なくてはならない企業になると考えたのです。1つの指標として、Make Waves 1.0ではインターブランド社のブランド数値を3年で1.3倍にする目標を立て、最終的に1.5倍を達成できました。

──2022年には「Make Waves 2.0」を発表し、実施されている最中ですね。主な柱について教えてください。

 Make Waves 2.0では、3つの柱を立てています。1つ目は、事業基盤の強化です。ものづくりの精神やその品質、技術力などに加え、顧客とのつながりも強固にしていきます。

 2つ目は、サステナビリティを価値の源泉にしていくことです。元々、文化貢献度が高い企業というイメージを持っていただいていますが、その社会価値を経済価値に変えていこうとしています。

 そして3つ目が、ともに働く仲間の活力を最大化することです。ブランドとは、つまり人のことだと思っています。個性が輝く企業になるには、働く人が輝いていることが一番大事なので、人権尊重やDE&Iの認識・遵守の下、働きがいの向上に取り組んでいます。

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商品から体験を提供する企業への転換

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この記事の著者

高島 知子(タカシマ トモコ)

 フリー編集者・ライター。主にビジネス系で活動(仕事をWEBにまとめています、詳細はこちらから)。関心領域は企業のコミュニケーション活動、個人の働き方など。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2024/05/15 09:30 https://markezine.jp/article/detail/45483

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