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『MarkeZine』(雑誌)

第103号(2024年7月号)
特集『ターゲティング大変革期の到来 規制・制限の向こう側から、押し寄せる「良波」が見えてきた!』

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【100号特集】24社に聞く、経営構想におけるマーケティング

目指すはMAU4,500万。メルカリの成長に欠かせない「海外需要の獲得」「特定カテゴリーの成長」

 既にMAUが2,300万(2024年3月時点)を超えているフリマアプリ「メルカリ」。国内でも有数の規模まで成長を遂げた同アプリだが、今後の成長に向けてどのような構想を描いているのか。メルカリのマーケティング責任者である千葉久義氏に、中長期の成長に向けた構想、その構想を実現するための施策を聞いた。

※本記事は、2024年4月刊行の『MarkeZine』(雑誌)100号に掲載したものです

【100号特集】24社に聞く、経営構想におけるマーケティング

「競争」から「共創」へ 日本マーケティング協会の新定義が示す、これからのマーケティングのあり方
5つの柱でお客様の期待を超える マーケティングとイノベーションを実現する
1年で大きく進化し「生活者に近づいた」味の素のマーケティング 新組織設置の狙いとその成果を聞く
「マーケティング部も 営業部も存在しません」全社を巻き込むCX推進部がイーデザイン損保の経営を動かす
目指すは「シェアNo.1」ではなく「唯一無二」、花王がマーケティング戦略を変えた背景
「良いコンテンツを作れば自然と広がる仕組み」を目指して──「ABEMA」の経営とマーケティング
苦境から回復、さらには飛躍を目指して。「お客様の実感価値」の解像度を上げるJTBのマーケティング
生活者インサイトを捉えて新たな文化・市場を創造する 資生堂においてマーケティングが果たす役割
セブン-イレブン・ジャパンがマーケティング本部を新設 加盟店も含めた全社の“ハブ”を目指して
「ファッションの『こと』ならZOZO」というイメージ醸成を目指す、ZOZOの戦略と取り組み
常識破りの戦略で圧倒的な成長を。「KANDO(感動)ドリブン」で駆け上がっていくトリドールの構想
価値の源泉を見出して社内にバトンをつなぐ 購入者と喫食者に向き合うニチレイのマーケティング
「マーケティングの担う領域にボーダーラインは引かない」日産の経営を支えるパーパスドリブンな戦略と組織
逆境から変革を成し遂げた富士フイルムグループ、パーパスを原動力にしたさらなる進化に向けて
6,200万ユーザーが利用するPayPay、既存ユーザーの推奨とLTV向上で更なる成長を
唯一無二の商品で他社との差別化を図る三井住友カード 「老舗なのに新しい」企業イメージを育む
─ 目指すはMAU4,500万。メルカリの成長に欠かせない「海外需要の獲得」「特定カテゴリーの成長」(本記事)
楽器や音楽への知見を体験に転換し、新たな強みとする。ヤマハの「Make Waves」
「OMOの推進」と「若年層の獲得」を着々と進めるユナイテッドアローズの構想
リクルートに聞く、経営とマーケティングの近接性。カギはボトムアップ型の組織
ROI重視で経営のプレゼンスを高める! 売上拡大を続けるSansanのマーケティング
全社横断のマーケティング組織でDX支援を強めるNECの進化
マーケターがやるべきは「マーケティング」だけではない。パナソニックコネクト、企業変革のドライバー
唯一無二のユニークネスを顧客起点で事業に繋げる富士通、パーパス起点の事業変革×マーケティング
「お金を前へ。人生をもっと前へ。」どこまでもミッションドリブンなマネーフォワードのマーケティング

海外需要の取り込み、カテゴリー特化の改善で流通額を増やす

──メルカリが今後中長期で成長していくために重要視しているテーマはありますか?

 今後特に重要になってくるのが流通総額です。流通総額を伸ばすためにはお客様の増加も必要になってきますが、国内ではかなりの規模のMAUがあるので、国内市場を伸ばしつつも一定の海外需要を取り込んでいきたいと考えています。海外需要に関しては、いくつかの越境EC事業者と連携し、「メルカリ」を利用できない海外在住の方でも購入できる越境販売の仕組みを用意しています。また、今後は海外から出品された商品を「メルカリ」上で購入できる機能の実装も検討しています。

株式会社メルカリ Marketplace Marketing Director 千葉久義(ちば・ひさよし)氏 2011年、電通に入社。2014年に当時20人規模だったGunosyへ入社。Gunosyでは執行役員としてマーケティング責任者、KDDIとの共同事業の事業責任者、運用型広告責任者などを歴任し、同社の成長を支える。東証マザーズへのIPO、東証一部への市場変更等も中心メンバーとして経験。2019年よりノイン取締役COO。2023年よりメルカリのマーケティング責任者。
株式会社メルカリ Marketplace Marketing Director 千葉久義(ちば・ひさよし)氏
2011年、電通に入社。2014年に当時20人規模だったGunosyへ入社。Gunosyでは執行役員としてマーケティング責任者、KDDIとの共同事業の事業責任者、運用型広告責任者などを歴任し、同社の成長を支える。東証マザーズへのIPO、東証一部への市場変更等も中心メンバーとして経験。2019年よりノイン取締役COO。2023年よりメルカリのマーケティング責任者。

 国内市場を伸ばすために重要視しているのは、ファッションやトレーディングカードなど、特定カテゴリーの出品・購入がしやすくなる機能改善やキャンペーンです。「メルカリ」は基本的にはなんでも出品・購入できるプロダクトであるがゆえに、何に強みがあるのかぼやけてしまっています。しかし、ファッションをはじめ「この商品を売り買いするなら『メルカリ』」という第一想起が取れているカテゴリーがあります。

 既に第一想起が取れているカテゴリーはその認知を拡大し、まだ認知されていないものは第一想起が取れるよう施策を展開したいと考えています。

──カテゴリーに特化した機能で既にリリースしたものはありますか?

 3月には商品の真贋鑑定を「メルカリ」上で依頼できるサービス「あんしん鑑定」の提供を一部カテゴリーで開始しました。IVA社の提供する真贋鑑定サービス「FAKE BUSTERS(フェイクバスターズ)」と連携し、スニーカーやトレーディングカード、バッグが鑑定基準を満たしているかどうかを鑑定し、鑑定基準を満たさないときは取引を自動でキャンセルします。

 「メルカリ」で上記カテゴリーの商品を出品・購入したいニーズは非常に高い一方で、「メルカリで売られているものは模倣品かもしれない」というイメージも一部ではあります。あんしん鑑定を通じて、安心してこれらのカテゴリーの商品を出品・購入いただきたいと思っています。

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この記事の著者

道上 飛翔(編集部)(ミチカミ ツバサ)

1991年生まれ。法政大学社会学部を2014年に卒業後、インターネット専業広告代理店へ入社し営業業務を行う。アドテクノロジーへの知的好奇心から読んでいたMarkeZineをきっかけに、2015年4月に翔泳社へ入社。7月よりMarkeZine編集部にジョインし、下っ端編集者として日々修業した結果、20...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2024/06/20 10:44 https://markezine.jp/article/detail/45482

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